海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

社内でのバリューの出し方。参考にはなるも驚きもなし―『最強のデータ分析組織』著:河本薫

感想 ビジネスアナリシスセンターというあまり耳なれない部署に18年間所属した著者。現在は部署を率いる立場であり、その立場から見た組織論ないしリーダー論といったところか。 会社での位置づけを高める この目新しい組織の会社での位置づけを上げるための…

信じるかどうかは別として、調べる足掛かりとして―『日本が売られる』著:堤未果

感想 これまで読んだ堤氏の著作は米国事情・米国発のグローバル企業の話が中心の感がありました。今回はフォーカスが日本であり、一層問題意識をもって読むことができました。 今回の著作のサマリは、日本政府の訳のわからん愚行によって日本の生活インフラ…

読んでもいいけど。。。ほんと、長いよ(つまらなくはない)―『ガイトナー回顧録』著:ティモシー・ガイトナー 訳:伏見威蕃

本の概要 財務省でクリントン政権時に財務長官ルービンや財務次官サマーズ(後のハーバード学長)と共にアジア危機への対応に従事したことを皮切りに、ニューヨーク連銀総裁、第75代財務長官(オバマ大統領時)を務めたガイトナー氏。彼の手による回顧録。主…

ローティーン女子の読書の入り口には良いかも。若干感覚がレトロかも―『リズム』著:森絵都

感想 かつて小学生だった娘のために購入しましたが、本棚整理の一環で再読してみました。 あらすじは割愛しますが、本作は中学一年生が主人公です。おおむねそのあたりの読者層をターゲットにしていることと思います。その意味では良くも悪くもナイーブな書…

状況証拠を丹念に積み上げた新自由主義批判―『政府は必ず嘘をつく 増補版』著:堤未果

筆者について ジャーナリスト。米国留学後、アメリカ野村證券勤務時に9.11を目の当たりにし、ジャーナリストへ転向。『ルポ 貧困大国アメリカ』は77万部を超えるベストセラーに。以降多くの著作を発表。ちなみにHIV訴訟で有名になった参議院議員川田龍平氏は…

概要は理解できるも実践と実感は難しいか―『スタンフォード式 疲れない体』著:山田知生

概要 米スタンフォード大スポーツ医局でアソシエイトディレクターとしてアスリートのサポートを10年以上に渡り行ってきた山田知生氏によるコンディショニング本。疲れからの回復法や疲れづらい体づくりを提唱している。 感想 無事これ名馬なり。30歳前後で立…

歪められた日本の言論、その起源は米国の検閲か!?―『閉ざされた言語空間』著:江藤淳

筆者について 筆者の江藤淳氏は東工大や慶応大の教授を歴任。文芸評論家としても著名。1998年に奥様を亡くされた後、追うかのように翌1999年に自死。 感想 ”あなたは騙されている、洗脳されている!!” そんなことを言われたら、大抵の人は白けてしまうのでは…

人間と車との「交流」を描く!?車から人間を描く視点が斬新!―『ガソリン生活』著:伊坂幸太郎

(私事です)東京で生まれ育った我が身からすると車を持つとは一種贅沢な話でした。友人は、池袋で風呂なしトイレ共同の築30年のボロアパートを月2.5万で借りていましたが、アパートオーナーが同じ敷地に持つ吹きさらしの駐車場は月4万円でした。東京で車を…

学歴という残酷な現実を描くミステリー小説(論点が多く、おすすめ)

筆者と作品について イヤミスの女王、湊かなえ氏の初テレビ脚本作品。頻繁に入れ替わるシーンに多様なキャラクター達の個性が光る。そして怒涛の結末にあ然とさせらせる。イヤミスのイメージが強い同氏であるが、結末はポジティブなものであった。 感想 シー…

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