海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アホなノリが病みつきに!|『風と共にゆとりぬ』朝井リョウ

朝井氏のエッセイは2作品目です。昨年、「時をかけるゆとり」で、その真摯なアホさ加減に驚愕しました。 中学生の娘(日本語いまいちな子)が「電車で吹いちゃう」との感想を漏らしたことから、我が家での氏への評価がうなぎのぼりとなり、本作の購入に至り…

フリーランスさんの、ほのぼのエッセイ |『フリーランスの生活をぶっちゃけてみました。』大塚さやか

この手の本を手に取るときは、エッセイなのか、はたまたハウツー系なのか、ちょっと思案します。私が求めるのはハウツー系。会社に依存しない生き方が展開できないかと検討しているからです。 フリーランスのぶっちゃけ話 で、本作はどっちかというと、エッ…

英国移民の厳しい現実をえぐる。引き込まれる佳作 |『The Year of the Runaways』Sunjeev Sahota

ランキング参加中読書 ランキング参加中書評 日本では外国人労働者の受け入れには否定的、労働力だよりの移民には断固反対。こんなニュースをしばしば耳にしてきました。 ところが、コロナ後に何度か一時帰国すると、ワクチン接種を確認するファストトラック…

青春ストーリーとして読みました|『AKIRA』大友克洋

ランキング参加中書評 やっと下の子の高校受験が終わりました。となると、上の子同様、下の子も彼らの祖父母宅(私の実家)から学校へ通うことになります。 実家を出てから、実家を倉庫代わりに使っていたことが多くあったことを今更ながらに反省しておりま…

短編でも、随所に光る谷崎的エートス|『美食倶楽部 谷崎潤一郎 大正作品集』谷崎潤一郎 編:種村季弘

本作も、我が母親のスーパー積ん読文庫処分品から救出された一作。 母親に聞いたところ、生協(食品とかの宅配の)に本のカタログがあり、そこで気になる本を買うそうな。 谷崎潤一郎のイメージというと、耽美、エログロナンセンスあたりが思い浮かびます。 …

絵入りで、文字が大きくて見やすい |『退院後の生活を支える本 脳梗塞の再発を防ぐ』監修:岡田靖

もうこれ、完全に私のためだけの読書で、皆さまの参考になる気がしません・・・。 普通にスルーしてくださればと思います笑。 軽度の脳梗塞の経験者です。 私は幸い、麻痺も残らず、入院もせずに済みました。しかし、一時でも麻痺・呂律が回らなくなる経験を…

コロナを経て現実味が増すノマド的生き方 |『ノマドライフ』本田直之

お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、最近、(今いるところとは違う)海外で、雇われないで生きていけないかと思案しています。 オンラインで仕事をするとか、はたまた地域密着とか、色々な方法や可能性を考えている最中です。数年がかりの検討にはなると…

食堂や食べ物の話はよし、ストーリー展開は入り込めなかった|『食堂かたつむり』小川糸

小川糸さんの作品はこれで二作品目。以前読んだのは「ツバキ文具店」という、手紙の代書屋を営む女性が主人公のとても可愛らしい作品でした。 その時の印象をもって本作を手に取りました。 で本作。感想は、曇りのち晴れ、いまいちだったかなあ。 料理・調理…

「私」の視点から語る戦後昭和史|『戦争が遺したもの』鶴見俊輔、上野千鶴子、小熊英二

私の母親のスーパー積ん読文庫(処分済み)から救出された一冊です。 思想系の作品が気になる私にはビビビとくる著者のお三方であり、手に取った次第です。 対談集だけど良かった 対談というと、大抵話者の言いたい内容が散逸し、やっぱり単著を読めばよかっ…

激動の明治大正昭和を駆け抜けた、いち翻訳家の生涯|『アンのゆりかご』村岡恵理

先日、齢80を迎えようとする母のスーパー積ん読文庫を、実家へ帰ってきた私の姉が処分するべく整理していました(一応母の希望)。その中から面白そうなものを数冊救出して、こっそり読もうと思った中の一冊が本書であります。 ちなみにこのスーパー積ん読文…

瀧本式一段深い読書のススメ |『読書は格闘技』瀧本哲史

余談から始めるのもなんですが、昨夏に続き現在一時帰国しております。娘の高校受験に際して入学手続き等の関係で二カ月ほどは滞日する予定です。 「よくそんなに休めるねー」とは年配の親族の発話ですが、休んでいません。リモートで仕事をしています。 そ…

若者はいつだって、どこに居たって、無鉄砲! |『ペルセポリス』<I><II>マルジャン・サトラピ、訳;園田恵子

イラン、というと皆さん何かイメージは湧きますでしょうか。 正直、なかなか難しいのではないでしょうか。 私もイスラム教、イラン・イラク戦争、くらいしか直ぐには思い浮かびませんでした。多少詳しい方ですと、シーア派、ホメイニ氏、などは思い浮かぶか…

コンパクトで理解しやすい脳梗塞入門書 |『詳しくわかる脳梗塞の治療と安心生活』監修:高木誠、四津良平

それは今年の一月二日の夕方でした。 家内の下半身のたるみが伝播して脳までたるんでボケられては困る、などと結構なディスりを吐きつつ家内をコンドのジムに連れていき、共にひとあせ流してジムから出ようとしていたところでした。 私を見る家内の顔がどん…

海外オヤジの読書ノート - にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村