海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

けっこう上級者向け? でも光明が見えたかも |『VBA開発を超効率化するプログラミングテクニック』深見祐士 監修:大村あつし

はじめに 仕事でVBA、所謂マクロを使っている方は結構いらっしゃると思います。 私もその一人です。 私は幸いSEのバックグラウンドがあったためコーディングにはそこまで抵抗感がありませんでした。 ただ、次第にもたげてくるダルさ・・・。だっていつも似た…

内容は実はほっこり目、読み口はサラサラ。 |『ウォーク・イン・クローゼット』綿矢りさ

皆さん、こんにちは。 私、普段は不機嫌の固まりで、毒を吐き、口喧嘩も辞さない問題中年です。ところが、最近罰が当たったか、同様に不機嫌・不平を突き返されることが増えてきました(涙)。 それが影響してか、さっぱり眠れなくなったのがこの前の週末。 …

終始食い違う意見に苦笑しつつ読了・・・ |『死という最後の未来』曽野綾子、石原慎太郎

はじめに 自分の病気や親の痴呆をうけ、死について考えることが増えてきました。 で、とある日にブックオフに行って目に留まったのが本作。 石原氏は既に他界されていますが、本作上梓したとき、曽野氏90歳、石原氏89歳。この年齢で現役というのがすごいので…

<僕>の喪失と恢復の物語 | 『ノルウェイの森』村上春樹

はじめに 25年以上ぶりの再読。私にとっては村上氏の代表作といっても良い作品。 大学時代によく読んでいました。苦悩し、文学・哲学をたしなみ、音楽を愛し、性的に満たされる「僕」に憧れていたと思います。 一回読んでは期間をあけ、また読んで。そういう…

淡泊かつ単調に衰退を描く | 旧約聖書 列王記 『聖書 新共同訳』

はじめに サムエル記では、ユダヤのメジャーな王、サウル・ダビデと続きました。 そしてこの列王記ですが、賢者として名高いソロモン王の話が冒頭にあります。 それ以降は小物がおおく、神の道にも従わず、結果イスラエル国とユダ国に分裂、そしてアッシリア…

珍妙?西遊記、エクソシスト、合唱団、証券誤発注、断片的印象が残るエンタメ作品 |『SOSの猿』伊坂幸太郎

皆さんこんにちは。 先週家族旅行でハノイ(ベトナム)に行ってきました。 私と家内は居所のアジアの端から。大学生と高校生の子供たちは日本から。つまり現地集合。 私と家内は20年ぶりのハノイでしたが、ハノイは大分変わったという印象。観光客だらけ。で…

インド奴隷的召使い→(殺人者)→起業家。何があった!? |『THE WHITE TIGER』ARAVIND ADIGA

はじめに みなさんブッカー賞という賞はご存じでしょうか? 私の生半可な理解では英国版の芥川賞ないし直木賞、あるいは足して二で割ったみたいな賞。英国でその年出版された長編小説に与えられる賞で、Longlisted, shortlistedと順を追って候補が絞られ、最…

ドロドロ系家族ドラマ。TBSでドラマ化も。 |『夜行観覧車』湊かなえ

はじめに イヤミスの湊かなえ氏による2010年出版の作品。2013年にTBSでドラマ化されたようです。 www.tbs.co.jp 家族の物語ということで 本作、医師のエリート一家、背伸びして高級住宅街に越してきた一家、そして元から住宅街に住まうハイソも品性の汚い一…

元裁判官が主役の推理小説モノ |『象と耳鳴り』恩田陸

皆さんこんにちは。 最近日々自己分析を進める中で、如何に自分の性格が悪かったかということをつくづく思い知らされる日々であります(おっさんのくせに今更か、ですよね)。 こと両親との関係については顕著です。 これまではいつまで反抗期かというくらい…

軽妙な死にまつわるエッセイ |『遺言未満、』椎名誠

脳梗塞をきっかけに、40代にして死を意識し始めました。 もちろん、死に対する意識は長らく持っていました。小学生で飼っていた猫が死んだとき、大学生で友人を亡くしたとき、30前後に立て続けに3回ほど入院をしたとき。 そしてこの度、脳の血管のバイパス手…

僕が感じた大阪、こんな感じだったなぁー |『通天閣』西加奈子

大阪、ミナミのパワー。 グリコと道頓堀がお出迎え。 20を越して初めて踏んだ大阪の地は、東京生まれ・東京育ちの私にとってはおよそ「異世界」という言葉では尽くしきれない、尋常ならざる世界でした。 天王寺公園の青空カラオケ。週末に行くたびにお祭りが…

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