海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

☆☆

洒脱な半藤氏の語りが光る |『歴史と人生』半藤一利

はじめに 齢90にて2021年に逝去された半藤氏。 いつかはその著作を読んでみたいと思っていました。そしてこの度某中古本屋で裏表紙も見ず、タイトルだけで購入した次第です。ちなみに本作は著者が88歳の時に出版したものだそう。すごいですよね。 第一印象は…

食堂や食べ物の話はよし、ストーリー展開は入り込めなかった|『食堂かたつむり』小川糸

小川糸さんの作品はこれで二作品目。以前読んだのは「ツバキ文具店」という、手紙の代書屋を営む女性が主人公のとても可愛らしい作品でした。 その時の印象をもって本作を手に取りました。 で本作。感想は、曇りのち晴れ、いまいちだったかなあ。 料理・調理…

小学生向け自己啓発的な? |『はずれ者が進化を作る』稲垣栄洋

皆さんは生物学ってお好きですか? 私はなかなかに好きで、生まれ変わったら進化生物学者になりたいとすら(ちょっとだけ)思ったこともありました。自然の中に戯れる生物ですが、実はその行動は非常にロジカルで理にかなっていることが生物学者の弁で色々と…

時代を感じる、小中学生お悩み相談 | 『バカのものさし』養老孟子

先日知人に頂いた本です。 プライベートで追い詰められてどうしようかと考えているときに、現実逃避して数時間で読了した本笑 ちなみに困難に対しては、向き合って一つ一つ対処する以外に方法はないのですが、心が萎え気味の際はケータイに逃げるのではなく…

肩の凝らない英国歴史エンターテイメント |『A POINTLESS HISTORY OF THE WORLD』ALEXANDER ARMSTRONG & RICHARD OSMAN

近頃、テレビやニュース、雑誌などを殆ど読んでおりません(世捨て人!?)。それでもやめられないのが皆さんが書かれているブックレビュー笑 その中でこの一年良く目についたのがリチャード・オスマン氏。氏の書いた『木曜殺人クラブ』のレビューで、どの方も…

無料なのは別著作への導入ゆえ? |『BEST VERSION OF YOURSELF』 JIM KWIK

James Altucherという方のポッドキャストを以前聞いていました。そのゲストで著者が出ており存在を知りました話しぶりはなかなかに面白く、かつアジア系なので印象に残っていました。 そんな著者の名前をAmazonで打ち込んでいたら本作Kindle版でタダ!という…

金融系ユダヤ陰謀論(やや不満がのこりました) ―『金融の仕組みは全部ロスチャイルドが作った』著:安部芳裕

いわゆるユダヤ陰謀論をコンパクトにまとめたものです。タイトルにもある通り金融の内容に比重が重いのが特徴だと思います。 お金の仕組みについては面白い意見かと ユダヤ陰謀論の系譜にあたる本だと思いますが、これまでの陰謀論と比べて新味が感じられる…

箴言集、あるいは政体論。政治ないし中世ローマ等の専門家向けか―『ディスコルシ 「ローマ史」論』著:ニッコロ・マキァヴェッリ 訳:永井光明

正直言うと、安さにつられて買ってしまったんです。 ひと月くらい前でしょうか。通常価格1,700円くらいの本作が499円でした。しかもポイントがさらに200円分。ということは実質300円。安くないか!?しかも私の好きな歴史関連!Amazonレビューでもなかなかい…

おすすめしづらいアーユルヴェーダ健康本―『毒を出す食 ためる食』著:蓮村誠

以前スリランカに旅行に行ったとき、あー、アーユルヴェーダやってみたいなぁと思いました。自然というかナチュラルな雰囲気、ヒンドゥとかの宗教・神話・文化的な香りも嫌いでないし、と。ただその時は子どもも小さく放っておくこともできず、アーユルヴェ…

この著者にしては並の出来か!?英語学習には使えるかも―『THE COMPLETE ADVENTURES OF CHARLIE AND MR WILLY WONKA』著:ROALD DAHL

その本が原著であれ、日本語であれ、読者として本に求めるものは「面白さ」だと思います。 もちろん、その面白さにはスリリングさであったり、知的好奇心を促すものであったり、あるいは文章の美しさであったり、その切り口や感じ方、求めるものは人それぞれ…

個別事象の上達本ではないのでやや難あり。中級以上のかたは参考になるかも―『上達の法則』著:岡本浩一

皆さんは上達したいものありますか。 運動、趣味に、英語。どれも上達したいですね。 でも私の場合、一番上達したいものは仕事です。 少しでも効率的に仕事をしてとっとと家に帰りたい。少しでも今の業界や業務の流れを理解し、くそ偉そうで人の話を聞かない…

挫折した本です。もう備忘のためだけに。―『子どもの本の歴史 英語圏の児童文学』著:J.R.タウンゼンド 訳:高杉一郎

子どもの本の歴史―英語圏の児童文学 (上) 作者:ジョン・ロウ タウンゼンド,一郎, 高杉 発売日: 1982/01/18 メディア: 単行本 子どもの本の歴史―英語圏の児童文学 (下) 作者:J.R.タウンゼンド,一郎, 高杉 発売日: 1982/02/22 メディア: 単行本 文字通りです。…

社内でのバリューの出し方。参考にはなるも驚きもなし―『最強のデータ分析組織』著:河本薫

感想 ビジネスアナリシスセンターというあまり耳なれない部署に18年間所属した著者。現在は部署を率いる立場であり、その立場から見た組織論ないしリーダー論といったところか。 会社での位置づけを高める この目新しい組織の会社での位置づけを上げるための…

読んでもいいけど。。。ほんと、長いよ(つまらなくはない)―『ガイトナー回顧録』著:ティモシー・ガイトナー 訳:伏見威蕃

本の概要 財務省でクリントン政権時に財務長官ルービンや財務次官サマーズ(後のハーバード学長)と共にアジア危機への対応に従事したことを皮切りに、ニューヨーク連銀総裁、第75代財務長官(オバマ大統領時)を務めたガイトナー氏。彼の手による回顧録。主…

お金ノウハウ小ネタ集(古いけどなかなか骨太)―『得する生活 お金持ちになる人の考え方』著:橘玲

本の概要 士業の肩書がない(と思います)のに異様な位お金と法律に詳しい橘氏の実践的作品。『マネーロンダリング』といった金融小説作品もあるが、今回はノンフィクションで知識を披露。ちなみにWikipediaによると氏は元『宝島30』(すでに廃刊となりまし…

議論がややナイーブか。あるべき未来像はなかなか見えてこない―『資本主義はなぜ自壊したのか』著:中谷巌

資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言 (集英社文庫) 作者:中谷 巌 発売日: 2011/01/20 メディア: 文庫 本の概要 世界で進むグローバル資本主義・新自由主義への流れに対し警鐘を鳴らし、その原因や背景について分析。また、今後の日本の在り方に…

脳は鍛えられる!(内容は総花的)―『脳を最適化するブレインフィットネス完全ガイド』著:アルバロ・フェルナンデス+エルコノン・ゴールドバーグ+パスカル・マイケロン

脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド 作者:アルバロ・フェルナンデス,エルコノン・ゴールドバーグ,パスカル・マイケロン 発売日: 2015/10/22 メディア: 単行本(ソフトカバー) 本の概要 米国の脳科学リサーチ会社関係者とニューヨーク大学の脳医…

たまたま私にはマッチしませんでした泣ー『レイクサイド』著:東野圭吾

レイクサイド (文春文庫) 作者:東野 圭吾 発売日: 2006/02/10 メディア: 文庫 皆さんにとって小説とは? 皆さんはどのようなときに小説を読まれるのでしょうか。 出張などの移動中に息抜きにという方、小難しい本が好きでその合間に抜き程度にという方、はた…

個人的にあまり好まない書き方(ごめんなさい)-『2022-これから10年、活躍できる人の条件』著:神田昌典

2022――これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書) 作者:神田 昌典 発売日: 2012/01/18 メディア: 新書 私は彼が苦手である マインドマップは好きですが、著者のいわゆる成金的雰囲気があまり好きではなくビジネス系の本は目を通したことがありませ…

ありきたりの内容-『甘い物は脳に悪い』著:笠井奈津子

甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書) 作者:笠井 奈津子 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/09/30 メディア: 新書 読了後、というより読んでいる途中から、この本の感想はどう書くべきか迷っていました。 Amazonの他のレビュアーの方がおっしゃる通り、内容は…

ど新人向けか。-『面倒くさがりやでもうまくいくラクな段取り!』著:悠木そのま

面倒くさがりやでもうまくいく ラクな段取り! 作者:悠木 そのま 出版社/メーカー: かんき出版 発売日: 2013/04/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) 世に自己啓発とか段取りとか効率化の本はたくさんありますが、この本はどちらかというと超超初心者向けの…

私の好きな方向性、だけど論拠がいまいち。。。『3日食べなきゃ、7割治る!』著:船瀬俊介

新装版 3日食べなきゃ、7割治る! 作者:船瀬 俊介 出版社/メーカー: ビジネス社 発売日: 2018/01/06 メディア: 単行本(ソフトカバー) うーむ、もったいないなあと思いました。 世の中には本当に多くの健康本が溢れかえっています。ダイエット本から始まり…

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