海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年は会計と英語を勉強します!

ニコニコ動画式政治で民主主義をアップデート!?|『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』東浩紀

いやあ、これはすごい考えでした。読中もむむぅと唸りがとまりませんでした。 なお筆者は哲学・現代思想が専門であり、本作は言わば「夢」を語ったもの、と注意書きをしています。 どういうものかというと、、、 「民主主義後進国から民主主義先進国への一発…

くすっと笑える米国版爆笑小ネタ集 |『ANT FARM』SIMON RICH

お笑いやジョークというのは実は非常に高度で難しいものだと思います。あえて言葉を字義通りに表現せず同音意義をとってみたり、有名な諺やクオートに当て擦ってみたり。 かくいう我が愛妻も「日本のお笑いで笑えるようになってやっと日本語が上達したって感…

純文学のような探偵もの!?|『ダマシXダマシ』森博嗣

本との出会いは様々 本との出会いは様々です。店頭でのジャケ買い、友人知人からのおすすめ、新聞の書評欄、電車のつり広告など、はたまたブログでの書評など。 私の場合、やはり子供が切っ掛けであることが多いです。要は子供の取り組んでいる国語の問題文…

傑作の名に恥じない面白さ。150年前が信じられないモダンさ |『A STUDY IN SCARLET』SIR ARTHUR CONAN DOYLE

最近集中力に欠けています。10月はPride&Prejudice(Jane Austen)を読んでいたのですが、英語が難しく全く集中できず、遅々として進まず。結局忙しさにかまけて読まなくなってしまい、挫折。積読棚へ移行しました笑 英語は習慣的にコンスタントに触れていたい…

イヤミスの真骨頂!第六回本屋大賞受賞作|『告白』湊かなえ

特に用事もなかったのですが、今週有給を一日取りました。ところが、どうしたことか前日夜から寝つきが悪くどうしても眠れず、そういう時は読書をしようと午前2時ごろから手に取ったのが本作。まあ当然ですが余計に眠れなくなり、本作読了し、朝の7時に就寝…

教科書が語らない”意図”を一緒に考えてくれる本 | 『「なぜ?どうして?」をとことん考える高校数学』南みね子

数学を放棄した過去 「数学が苦手だから文系、というネガティブな選択はやめた方がよいと思います」 今年の夏に、息子の担任と面談をしていただいた際の一言。 「そ、そうですね」 と言いつつ、冷や汗。・・・親であるの私も30年前にはその口で文系を選んだ…

ドラマの絵が頭から離れない|『危険なビーナス』東野圭吾

今回もムスコ文庫から拝借。 ちなみに、うちの子はいまいち本を大事にしない?ので、たまにカバーやページが水(雨)でヨれたり、本の四隅が少し折れていたりするのですが、あれが個人的とっても許せないんです笑 私はA4の裏紙とかで文庫本のカバーを作った…

子供向け職業図鑑、大人が読んでも噛み応えあり | 『新13歳のハローワーク』村上龍

昔の自分を思い出す 実はこの本、2000年頃の初版も買いました。 その当時、新卒でITエンジニアになった私は、3カ月間の研修を経てシステム開発現場へ放り込まれました。IT、といっても華やかなものではなく、窓の一切ない空調の管理された部屋で、自分の年よ…

人間の特質としての共感を描くディストピア小説|『アンドロイドは電気羊の夢を見るのか』フィリップ・K・ディック 訳:朝倉久志

実家の本棚に眠っていた本。たぶん20年ぶりくらいに読んだものです。学生時代、哲学を勉強しており、その時に設定したテーマは「人間とは何か Was ist das Mensh.」 きっとそのテーマの一環で読んだのだと思います。 今般本作を再読し、学問への小熱い(決し…

優しく厳しく自己実現を促す寓話|『アルケスミト 夢を旅した少年』パウロ・ウエーリョ 訳:山川紘矢+山川亜希子

あらすじ(文庫本裏表紙より) 羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を超えて少年はピラミッ…

肩の凝らない英国歴史エンターテイメント |『A POINTLESS HISTORY OF THE WORLD』ALEXANDER ARMSTRONG & RICHARD OSMAN

近頃、テレビやニュース、雑誌などを殆ど読んでおりません(世捨て人!?)。それでもやめられないのが皆さんが書かれているブックレビュー笑 その中でこの一年良く目についたのがリチャード・オスマン氏。氏の書いた『木曜殺人クラブ』のレビューで、どの方も…

子供の脳死を扱う異色の東野作品|『人魚の眠る家』東野圭吾

この夏に日本に一時帰国した際、息子の本棚から回収した本です。 本嫌いの息子に多少なりとも本を読ませる習慣をつけさせてくれた(私にとって)神作家の東野圭吾氏。その時息子が読んでいるというので、どうよ、と尋ねると「いやあ、だるい」と。いつもだる…

イスラムが「創った」ヨーロッパ世界 | 『マホメットとシャルルマーニュ ヨーロッパ世界の誕生』アンリ・ピレンヌ、監修:増田四郎、訳:中村宏・佐々木克己

歴史が面白い、と感じる瞬間があります。まあ簡単に言えば「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話が聞けたときです。言い換えると、一見普通に見える事象の裏に、思いもよらない事実が隠されていた時。また、どうも腑に落ちない不可解な史実の背後に、状況証拠等…

海外+食べ物=たいてい気に入る作品|『かもめ食堂』群ようこ

本とは関係なく、全くの私事なのですが、私、四半期に一度くらいのペースで、無性に逃げ出したくなります。仕事も家族も放り出して、ふらっと放浪とかに出たくなります(ほら、コロナとか大分収まって旅行とかもできそうだし笑)。面倒くさいおっさんで申し…

英国の伝説・伝統的冒険譚。ファンタジー嫌いも楽しく読める |『KING ARTHUR AND HIS KNIGHTS OF THE ROUND TABLE』ROGER LANCELYN GREEN

世界史を勉強すると英国史で言及されることが多いアーサー王伝説。英国の伝説・伝承文学にして最も有名なものと言いうると思います。サクソン人(Saxon)を撃退し、英国(Briton)を平和に導くアーサー王と彼を支える円卓の騎士の物語です。 で、これが予想をは…

精神論ゼロ!理性的で完璧な若者の「確かに」な勉強本 | 『シンプルな勉強法』河野玄斗

アホ高校生の息子のために、今年はこれまで勉強法の本を5,6冊ほど読んできました。テクニック集や体験談、人生論的なものなど、参考になるものは多かったです。 ただ、サラリーマン的な仕事術の観点でいうと、私はこの本が一番だと感じました(こどものため…

頑張ることって素晴らしい。元気になれるスポ根小説|『DIVE!!』森絵都

本が好きな方だと、積読が先行しているうちに同じ本を二冊買ったりとか、売った本をまた買ったりとかってありませんか? 私はたまにやらかします。 本作「DIVE!!」は上の息子が高校受験に挑んている最中に上下巻そろえて買ったものです。下の娘(現在高校受…

デビュー作から村上色満開|『風の歌を聴け』村上春樹

先月8月に2年半ぶりに実家に帰りました。実家の書籍については度々処分しているのですが、それでも残っている本が数十冊ほどあります。私の記憶ではこの十年くらいは伊坂幸太郎さんとか恩田陸さんとかを結構読んだのでそういうのが残っているのかな、と予想…

無料なのは別著作への導入ゆえ? |『BEST VERSION OF YOURSELF』 JIM KWIK

James Altucherという方のポッドキャストを以前聞いていました。そのゲストで著者が出ており存在を知りました話しぶりはなかなかに面白く、かつアジア系なので印象に残っていました。 そんな著者の名前をAmazonで打ち込んでいたら本作Kindle版でタダ!という…

ミドルおやじの人生見つめなおしに効きそう | 『50歳からの勉強法』 童門冬二

先般、一時帰国中に見舞う予定であった叔父を亡くしました。末期ガンでした。享年78歳。旅行を愛し、50代で脱サラし、居酒屋や喫茶店を経営し、やりたい放題(と私には見えましたが)しつつ、最後は奥様に介護され息を引き取られました。 彼の人生を思い返し…

青春小説かと思いきや東野氏の自伝!?|『あの頃ぼくらはアホでした』東野圭吾

引き続き長男の本コーナーから東野シリーズを発見。相変わらず彼の感想は、「だるい。無理」とのこと。お前さぁー、もっと伝わる表現をしてくれよ、と言おうと思ったものの、自分の高校時代といえば、親に対しては、忘れた・知らない・どっちでもいい・別に…

人生やキャリアを考えるヒント | 『悩みどころと逃げどころ』 ちきりん、梅原大吾

忙しさにかまけて読了したままにしておくと、何を書いていたかあっという間に忘れてしまうんですよね。そういう経験は皆さんありませんか? 本ブログの当初の趣旨はそんな風のように消えてしまう私の読書活動に、アウトプットという作業を加えるためのものだ…

コンパニオン嬢が活躍!肩がこらない推理小説|『ウインクで乾杯』東野圭吾

こらえ性のない長男が唯一読書でとっかかりを見いだした東野圭吾先生。二年半ぶりに会う彼の本棚にたたずむ本作。「どうだった?」と聞くと「うーんいまいち、あんま覚えてない」とのこと。神通力もこれまでか、親として確認してみた次第です笑 裏表紙あらす…

ワークライフバランス先駆者の人生談。壮絶 | 『50歳からの生き方』 佐々木常夫

アラフィフの私。窓際であり昇進がなく、その上子供たちが高大へと進学する一番家計的に厳しい時。そんな折、何かの足しにはならないかと本作を手に取った次第です。ちなみに2年半ぶりに帰った実家で親父が初期の痴呆であることがわかり(私の勤務先を毎日聞…

村上流、自己の受容と過去の受容の物語?|『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』村上春樹

4、5年ぶりに本作を再読。これだけ経つと筋もあらかた忘れており、フレッシュな気分?で改めて楽しく読むことができました。 主人公に自身を重ねる? 本作の主人公である多崎つくる。他の村上作品同様、非常に自制的・自省的、言葉に敏感、そして適度な運動…

自己省察力が光る幸せ追求ノンフィクション | 『THE HAPPINESS PROJECT』 GRETCHEN RUBIN

「幸せ」とは、なかなかにむつかしい。 特に日本人は幸福度ランキングが低いことで有名?です。他国や他人と比較すれば、色々な点で恵まれている。だけど幸せと感じない。。。 そんな「あるある」に正面から取り組んだのが本作。ちなみに筆者の義理の父は米…

興味深いマイクロファイナンス、日本での展開は未知数 |『構想 グラミン日本』菅正広

先日、子供つながりで友人となったオヤジたちとオンライン飲みをしていて話題になったのが55歳役職定年や早期退職。会社を辞めるかどうするか、第二の人生どうするか、等々。私の会社にはそうした制度はありませんが(そもそも役職についていないし。。。)…

勉強もプライベートもどっちも実現させる効率勉強テクニック本 | 『成績が上がる学びの習慣』紀野紗良

子どもたちに勉強をやらせるのもいい加減疲れたのですが、ここで放り出したら相手の思う壺!?というか喜ばれておしまいなだけだろうと考え、しつこく子供に合うようなスタイル・方法を模索しています。。。 中高生の親です。 特に上の高校2年の息子がアホ過…

おすすめ!孤独と向き合いつつ、自分の道を歩むための本 | 『ミライの武器』 吉藤オリィ

先週、子供の学校見学に幾つか行ってきました。最近は高校でも模擬授業をしてくれる所があったりして、近年の学校の変化がよく分かり勉強になります。他方、高校も大学もオープンキャンパスの類はすぐに満席になり、コロナの蔓延と相まってキャパシティを制…

理屈っぽい大人が読むと失敗するYA本?|『お父さんはユーチューバー』田口倫太郎

この度、無事日本に一時帰国を果たしました。2年半ぶりに両親と息子(日本の高校に通っている)と会い感慨に耽るも、あまりの暑さに思考も鈍っています。もともと鋭くもないけど。そしていつの間にかなくてはならないエアコンとの生活。これに今一番驚いてい…

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