海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

上級者向き(英米向き・非アジア向き)或いは日英文化論として-『「とりあえず」は英語でなんと言う?』 著:ルーク・タニクリフ

 

 

ポップな装丁とキャッチ-な題名に惹かれて購入しました。

 

うーん。残念ながら、題名のキャッチ-さに反し、実用的に使うのはちょっと難しいかなと感じました。

 

私は現在アジアに住み、社内の公用語は英語という環境。そして趣味で英語のスピーチもたまにします。それでもこの本で紹介される言い回しについては半分程度は知らなかったと思います(レベル低くて済みません)。

 

特に第一章(「自分の気持ち」を伝える)、第二章(「自分の状態」を伝える)、第三章(「性格」を表現する)は、使えたらいいなあと思う反面、英語を母語としない英語話者には”こなれ過ぎ”ていて伝わらない可能性があります。

ただし、英語がネイティブの方に対して使えればより仲良くなれるかなと思いました(こいつは喋れるなと誤解される恐れもあります笑)。

 

他方、文化論として読むとすれば、非常に興味深い読み物だと感じました。特に第五章(会話がはずむ英語)や第六章(知って損はない便利な英語)では、日本語の同音多義語の奥深さも味わえます。例えば日本語でひと事“微妙”と言っても、英語に訳すときには場面や内容で訳し分ける必要があります。とかく逐語訳に陥りがちな我々日本人にとって、言語の違いとともに、日頃意識していない日本語の深さも再発見できます。

また、英語圏との文化や生活習慣の違い(ごちそうさま、いただきます、お疲れ様、など)も知ることができます。

 

結論。大きさや価格も手ごろなので買っても損はないでしょう。ただ、上記で述べた通り、実用本として使うには上級者しか使えなさそうな気はします。また英米豪などのネイティブ英語圏に住む人にとっては当たり前すぎる可能性もあります。

 

評価 ☆☆☆

2020/03/27

「とりあえず」は英語でなんと言う?

ルーク・タニクリフ 大和書房 2016年10月
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