海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

個人的にあまり好まない書き方(ごめんなさい)-『2022-これから10年、活躍できる人の条件』著:神田昌典

 

 

私は彼が苦手である

マインドマップは好きですが、著者のいわゆる成金的雰囲気があまり好きではなくビジネス系の本は目を通したことがありませんでした。が、かつて私がくすぶっていた時代に本屋で平積みになっている本作を購入しておりました。今回、本棚の整理もかねて再読してみました。

 

結論は表題に書いた通りですが、個人的には好きではありません。

 

一貫性がやや欠けるか

誤解を恐れずに述べさせて頂くと、本書は神田教の宗教本、という感じの書籍です。一部は確かに納得しやすいことを書いています(外国語の必要性、外国語を用途を限定して深く学ぶ等)。しかし、どうにも検証しようのないことだったり(人生7年周期説・世界70年周期説)、情緒的なことや(日本がクリエイティブかつ慈悲にあふれた国になる)、やや荒唐無稽に見えること(会社というコンセプトがなくなる)が同列で書かれていると、どう読めばよいのかと悩んでしまいます。或いはすべて信じて読める方が活躍できる人なのかもしれません。

 

他にも周期説についても複数個所で力説されています。周期的に大きな事件や事象がおきるというものです。しかし、なぜこういう周期が発生するのか迄は深堀しておらず、過去を振り返り事例や事件を当てはめ、ほら、俺は周期発見したぜ、と言っているだけに見えてしまい、ここもどうにも読む気がそがれてしまいました。

 

がんの部分はびんびん来るも、、、

しかしながら、一点だけ感動的だった箇所があります。自身ががんに罹患したという部分です。ここは非常に心を打つ記述でした。どれだけショックだったか、そして家族(妻)を思ったのかという事がビビッドに伝わってきました。ここでは彼の本心を垣間見た気がしました。

 

他方、完治した今上梓された本書は、どうにも浮ついた雰囲気で、誰を対象にして書いているのか、本当にその対象とした人ことのことを思って書いたのかが分かりませんでした(私が感受性が低すぎて感じ取れない泣)。過去を振り返っていましたが、こんなにイケててでも失敗してでも気づいて今がある俺ってすごいよね!?という具合に、記述が反省談から自己顕示に遷移しているようにも感じてしまいました。

 

まとめ

きっとこの本を手に取る人は、何か自分が変わらなければいけないと危機感を覚えている人だと思います。もしそう思って何かを変えたいのならば、この本よりも素晴らしい自己啓発本はいくらでもあると思います。滝本哲史氏でも、吉野源三郎氏でも、水野敬也氏でも本作よりおすすめできると感じます。

 

評価 ☆☆

2020/04/04

2022-これから10年、活躍できる人の条件

神田昌典 PHP研究所 2012年02月
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