海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

たまたま私にはマッチしませんでした泣ー『レイクサイド』著:東野圭吾

レイクサイド (文春文庫)

レイクサイド (文春文庫)

  • 作者:東野 圭吾
  • 発売日: 2006/02/10
  • メディア: 文庫
 

 

皆さんにとって小説とは?

皆さんはどのようなときに小説を読まれるのでしょうか。

出張などの移動中に息抜きにという方、小難しい本が好きでその合間に抜き程度にという方、はたまた小説が大好きで読書と言えば小説という方。色々かと思います。

 

私はビジネス書や歴史書などが好みですが、読み続けると気分が重苦しくなってくるので、そんな時は休憩がてら小説を読みます。言葉を替えると、小説に求めているものはエンタテイメント性です。

 

東野作品はエンタテイメント性たっぷり!

その点、これまで読んだ東野作品は私のニーズにピッタリでした。「容疑者xの献身」をはじめとしたガリレオシリーズは理系の知識を使ったトリックの数々を楽しむことができます。かと思えば「マスカレード・ホテル」シリーズでは家政婦は見た的な業界あるあるをのぞき見するような楽しさがあります。

lifewithbooks.hateblo.jp

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期待したような作風ではなかった!

ですので、今回の東野作品も面白いに違いないと、期待のハードルが爆上がりしていたことは否めません。私自身のハードルの高さと作品がマッチしなかっただけなのです。ただ、私が本作品がいまいちだと感じてしまったのはそれだけが原因でもありません。

 

なぜ自分にとってはいまいちだったのか考えてみました。

先ずは不倫を扱っているという点。

筆者には落ち度はありません。ただ、ここ数年、日本では不倫不倫と他人事にうるさく有りませんか? 作品のメインのモチーフに不倫が取り上げられていると分かった冒頭から、思わず食傷感を感じてしまったのです。うわあ、またかという既視感を感じてしましました。

 

もう一つは、中学受験を扱っている点。

私も中学受験をしました。もう40年弱も前のことですが。でも塾通いとか合宿とか、当時もありました。そして今、子供が高校受験に取り組んでいます。周囲にはおしゃれな母親はたくさんいます。

そう、私にとって、舞台設定が妙に生々しいのです。

 

これらの要素が混合され、私自身の現実逃避が阻害されました笑 私から見て評価が厳しくなってしまったのはそのためです。ごめんなさい、小説に非はありません。

 

ただ、もちろん読んでいてつまらないわけではありません。舞台設定などからしてもう私の頭の中は土曜ワイド劇場的に頭の中で綺麗にシーンが描けたくらいです。映像が目に浮かぶような小説でした。

中学受験なんかしてこなかったし、という学生の方や社会人の方、子供は公立中学で十分というご家庭の方、清廉な塾で堅実に子供たちの教育に注力されている方、小学校の先生方などはある意味別世界の話として楽しめるかもしれません笑。

 

評価 ☆☆

2020/04/16

レイクサイド

東野 圭吾 文藝春秋 2006年02月10日
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