海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年は会計と英語を勉強します!

達人とは才能ではなく、鍛錬の累積時間量で作られる!―『究極の鍛錬』著:ジョフ・コルヴァン


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本の概要

米「フォーチュン」誌主幹のコルヴァン氏によるハイパフォーマーに関するジャーナリスティックな作品。芸術家やスポーツ選手などを例に才能ではなく厳しい鍛錬の累積経験量こそがハイパフォーマーを作ることを実証、このスキームをビジネスの世界にも応用しようとする意欲的な作品。

 

感想

かつてメンターから頂いた本。改めて再読し、モチベーションを復活させることができた笑!

 

7歳下の彼は仕事には厳しかった。緻密な論理と十全なデータから帰結するベストな道を支店長や地域統括、場合によっては本社の役員にさえも物おじすることなく進言した。栄転していった彼は、今でも私にとってはぶっ飛んだ超人的な存在だ。

 

周囲に容赦ない彼をして『彼はなまいきだ』と揶揄する輩もいたが、彼は自分自身にはより厳しかった。ボート部出身の彼は大学時代より始めたボートについて、自らの基礎的才能の無さと累積経験量の無さを認知し、大学時代より自らの練習やパフォーマンスをノートに記載し日の終わりにチェックし、そして改善を図っていた(因みに大学では日本一になったらしい)。

 

自らを認知し、ベターな方策を考え、それをたゆまず続けるストイックさは社会人になってからも続き、彼の手元には10数年分の日記の山があるという。そんな彼は常日頃から『私は才能もないしほんとバカなんで』と謙遜ではなく本気で語っていた。

 

天才は作れる!

そんな彼から授かった本は、読む度に私のやる気を奮い立たせてくれる。その要旨は端的に言えば『天才とは、究極の鍛錬の累積経験量によって作られる』ということ。

 

本書では、芸術やスポーツ分野の実例より、優れた業績は才能という天賦の要素ではなく、つらく厳しい訓練の累積量から成されることを主張している。タイガーウッズ、モーツァルトなどが事例に出ているが、要は天才は作れるという話だ。読者本人だけにとどまらず、子を持つ親にとっても、希望を見いだせるのではないか。

 

ビジネスの天才も後天的なもの

更に本書では、天才が作れるという事が芸事に限ったことではなくビジネスにも転用できるとしている。その証左としてジャック・ウエルチやジェフリー・イメルト等が新卒の時はおよそ印象にすら残らない”薄い”社員であった例を挙げている。今私たちの周囲にいるデキメンを追い抜くチャンスが我々にもあるということである。肝は、正しい訓練と累積時間である。

 

勿論このつらく厳しい訓練を続けていくためにはいわゆるモチベーションの維持が大事だ。この内的動因を我がものにできたならば、あとは厳しくも鍛錬を続けて行ける。そしていわゆる達人とか名人とかと呼ばれるところまで自らを高めることができる。

 

まとめ

本書の魅力はまだまだ言い尽くせない。子育てに関することやエイジングに関する示唆的な内容も詰まっている。とにかく多くの人に読んでもらいたい。が、敢えて言えば、自分はいまいちだと思っているサラリーマン、子どもにより良い道を歩ませたいと考えている親御さん、或いは自分の才能を疑ってしまう方々にお勧めしたい。

名人・達人への必要条件の一つが厳しい鍛錬とその累積だとすれば、その道へ飛び込む勇気さえあればその要素は得られるわけです。ではもしその厳しい道を歩むための内的要因(好きだ、楽しい、続けたい、面白い等々)が既にあればどうか。もう、やらなければ勿体無い! 本書は、天才という一般的見解を覆す画期的な作品である。

 

評価 ☆☆☆☆☆

2020/05/26

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