海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年は世界史と英語を勉強します!

お金ノウハウ小ネタ集(古いけどなかなか骨太)―『得する生活 お金持ちになる人の考え方』著:橘玲


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本の概要

士業の肩書がない(と思います)のに異様な位お金と法律に詳しい橘氏の実践的作品。『マネーロンダリング』といった金融小説作品もあるが、今回はノンフィクションで知識を披露。ちなみにWikipediaによると氏は元『宝島30』(すでに廃刊となりました)の編集長であったとのこと。

 

感想

橘氏の作品はどれを読んでも、へえー、すごいなあと感じてしまう。何がすごいかと言えば法やルール、あるいは仕組みの裏ないし行間を読む力である。それは本作が出版されてからほぼ20年たち、作中に記述される事実(利息制限法に定める上限金利やすでにないクレジットカードのサービス、航空券マイレージなど)が現実と変わってしまったとしても、廃れることはない。

 

ゼロサムゲームという経済ルール

本作の前半はクレジットカードや保険について多くが書かれている。よくもまあこんなことまで知っているのかと、きっとカード会社や保険会社の人が見たら思うに違いない。むしろこうした会社の人も『知らなかった』と言わしめるのではないかと勘繰ってしまう。とは言え、最も大事なのは、”企業に得であることは消費者に損である”というテーゼである。これが反証可能かどうかは分からないが、こう考えると一般の私企業のアクションの多くをよりよく読み取ることができる。当たり前であるがどの企業も営利目的なのであり、企業が喜んで収益源を放棄するはずはないのであり、その裏に損をするカウンターパートがいると考えるのが自然なことだ。それは一般消費者か、さもなくば取引業者に違いない。

 

法の実効性を考える

借金の踏み倒しや金券ショップの件は、今でも有効であるのかは分からない。ただ、ここでも小説『マネーロンダリング』や『永遠の旅人』で含意されるように、法律で規定されることと実際に法的に罰せられるかどうかは別物だということが読み取れる。当然それでも法を犯すかどうかは自己責任ということにはなる。逆に言えばこうやって犯罪は起こるのだともいえる。

 

lifewithbooks.hateblo.jp

lifewithbooks.hateblo.jp

まとめ

まとめますと、ちょっともうお勧めし辛くなってしまったと思います。かつて読んだときは、イヤー凄いと思ったものですが、時代と共にルールも変わります。彼の視点は相変わらず鋭いのですが、本作を読まずともより新しい作品からその鋭さを感じ取ってもよいかなと思いました。

 

評価 ☆☆

2020/06/16

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