海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年は世界史と英語を勉強します!

絶品エンターテイメント小説!―『ドミノ』著:恩田陸


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 面白かったです。ふつうに

 この前まで恩田氏は青春系のティーンズ小説の作家と勘違いしていましたが、昨年あたりから、色々な作風を出せる作家であると改めて実感していました。そして本作は、絶品のエンターテイメント作品。登場人物が28人(匹?)も出てくるのですが、混乱せずに面白く読めました。まるで三谷幸喜氏の映画を見ているようなコメディタッチな作品でした。

 

人物の書き分けが秀逸

 物語の舞台は東京駅。駅は人々が行き交う場所ですが、色々な背景を持つ登場人物が絡み合い、ドミノのように連鎖していく様は流石でした。

 保険会社での月末の数字を追う人たち、子役のオーディションで散る火花、彼女との別れ話に従姉妹を引き込む面倒くさい青年事業家、大学ミステリー研究会の次期代表決定戦、オンライン句会のオフ会の待ち合わせ、過激派によるテロ準備、こうした個々別々の背景が偶然にも同じ日に同じ時間に起こってしまうというものです。

 これ以上の詳しい内容は、是非読んで確かめてみて頂ければと思います。

 

欲をいえば・・・

 ちなみに、米原万里さんのあとがきによると、単行本には登場人物のイラストが挿入されていたとのこと。これは文庫本でも欲しかったなあ。まあ逆に想像力がかきたてられるというのはありますが。米原さんの文章もこれまた小気味良くてよかったです。我慢できずに途中に読んでしまいましたが笑

 

おわりに

 もう一点の曇りのないエンターテイメント小説だと思います。早速、本の苦手な子供達の次なる候補としてストックしました。中学生くらいから大人まできっと楽しんでいただけると思います。

 

評価 ☆☆☆☆

2021/03/10

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