海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

個別事象の上達本ではないのでやや難あり。中級以上のかたは参考になるかも―『上達の法則』著:岡本浩一


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 皆さんは上達したいものありますか。

 運動、趣味に、英語。どれも上達したいですね。

 

 でも私の場合、一番上達したいものは仕事です。

 少しでも効率的に仕事をしてとっとと家に帰りたい。少しでも今の業界や業務の流れを理解し、くそ偉そうで人の話を聞かない一回りも下の本部の奴にさらっと正論を叩きつけたい。

 ・・・失礼しました笑 予算交渉の時期になり、今年こそは上手に交渉できないものか、何か役に立つことはないかと、本棚の中からピックアップして再読しました。

 

半分以上は上達の仕組みと上級者の直観について

 さて再読しましたが、参考になったのかならないのかよく分からない味わいでした笑

 いや、端的に言いましょう。これを読んでも俺の仕事の上達は難しい!

 というのは上達という全般的な仕組みについて語られているからで、個々人の英語が上手になりたいとか、バスケが上手になりたいとか、そうした具体的ニーズにドンピシャに合わせて書いたわけではないからです。

 

 でも使い道がないわけでもない。本作は認知心理学という学問からのアプローチから構造的に上達の仕組みを明らかにしています。また上級者の特徴について色々と述べています(勘が働く、飽きづらい等々)。こうした内容から上級者の特徴と自分を比較すれば自分がどんな程度かを再帰的に確認できると思います(私は仕事上級者ではないです笑 定期的に仕事に飽き飽きしますので笑)

 

 第四章では上達の方法論ということでどうすれば上達者になれるかについても書いています。ただ、何というか、常識的なことが多く、モノによってはうまくできないものもある(精密に学ぶ、深く模倣する、理論を再学する、名人につく等々)。ただ、それも使い方次第だと思いました。なかなか難しいけど。

 

おわりに

 面白く読めましたが、文字通り「上達」がメインなので、そんなことより俺の仕事はどうすれば良くなるんだよ、とちょっと消化不良気味になりました(すぐに答えを欲しがるのも幼稚ですがね)。ブルーバックスのノリでなぜ人は上達するのか的な科学的な雰囲気ならば納得したような気もします。

 初版が2002年とちょっと古いので、今現在何かを学ぶために読むとするともっといい本が沢山ありそうな気がします。ただ、「上級」「上達」がテーマであり、中級と上級の間にいると自認するかたには目指すものと自分の今を比較するという点で参考になると思いました。

 

評価 ☆☆

2021/03/26

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