海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

コロナ禍の今、全てを信ぜずとも一読の価値あり―『ワクチン不要論』著:内海聡


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 読了後、その晩眠れなくまりました。

 この春より親元を離れ、祖父母と同居する息子のことが気になったからです。小学校3年から中学卒業まで海外に居た息子は、その間ワクチンは全く接種しませんでした。高校入学にあたり、学校側からのお便りでこれを受けてほしいあれを受けてほしいという連絡プリントを持って帰ってきていました。親としては、まあ時間あるときにでも受けとけば?という全く気楽な対応をしたのでした。もちろん、本作を読んだ後、考えが大きく変わったのは言うまでもありません。

 

医療本から陰謀論へ。ある意味骨太な陰謀論

 さて、本作の内容ですが、端的に言えばワクチンなんて効かない、むしろ毒だ、と主張するものです。ここまでは多くの人が聞く耳を持てるレベルです。次にこうしたワクチンを売るのは製薬会社が利益を確保するため、と言い出します。ここで、そこそこ多くの人が本を閉じてしまうかもしれまん。そしてさらに次の段階では、優生学的な背景をもとにワクチンで人殺しを行っている恐れもあると主張します。陰謀論ど真ん中です笑。きっと多くの方がアレルギー反応を示すことしょう。

 

確かに調べると色々出てきます

 しかし私は興味深く読みました。陰謀論は好きですよ。かつてムーとかも読んでましたし。自分が人のいう事を信じやすいと認知したうえで書きますが、コロナ禍の今、このタイミングでこの本を読んで、それでも疑うことなくワクチンを打つのはなかなか難しい注文です。

 半信半疑の気持ちもあり、本作にある内容を幾つか調べてみました。作中で言及のあった水銀(Thimerosalチメロサール)。まあ隠しているのかもですが、「ワクチン チロメサール」でググっても既存の成分表にはヒットしませんでした。ちなみにこれ、後天的な自閉症を引き起こす恐れがあるそうで、数十年前は保存料としてワクチンに使用されていたそう。

 

 もうひとつ。試しになにか一つワクチンの成分表を見てみようと。どんなものが成分なのかと。これが、驚愕! 皆さんにも是非試しに覗いてみてほしいです(ワクチン名 添付書類、でgoogle)。

 私は某ヒブワクチンの添付書類を見てみました。

 一番驚いたのは成分の中で一番多いのが精製白糖であったこと。重さとしては成分の殆どが砂糖です。さらに製造過程で牛の乳由来成分、ブタ由来成分、ウシの肝臓由来成分および肺由来成分、ウシの心臓および骨格筋由来成分、ウマの血液由来成分を使用、とあります。

 こんなの体に入れちゃって本当に大丈夫なのか、てかこんな成分本当に必要なのか?てか本当に効くのか?と思ってしまいました。諸研究の結果ではあるのでしょうか、口から摂取するのと異なり、体に直接こうした成分を注入するのは感覚的に怖さを覚えます。ましてや年端のいかない子どもがこんなのを打って大丈夫なのでしょうか? 因みにこの薬、ヘッダに枠で囲って劇薬、とありました。

 はて、本当に効くのか、悪いのか。結局読んだだけでは判断しかねる状況です。どうも疑わしいように見えますが、もっと調査が必要、そう私は感じました。

 

おわりに

 専門家の方ならきちんと反論してくださると思います。多くの読者もきっと斜に構えて読むのだと思います。で、それはそれでいいと思います。最後は信仰というか信心というか、要は何を信じるかという話になると個人的には考えます。

 寧ろ不安を感じたのは、ワクチンを打たない自由は確保できるかが不明な点ことです。皆がやっているからとか、子供の福祉を親が阻害している虐待ケースだとか、社会的に迷惑だとか、色々な言い方ができます。日本だと特に同調圧力とか凄そうですし。「マスク警察」があるのなら「ワクチン警察」も出てきそうです。

 

 私はもう子どもも作らないしあとは死ぬだけなのでいいです。最後は接種するでしょう(上から目線と感じたらごめんなさい。受けさせていただきます)。でも、できれば子供達にはなるべく打たせたくない。打たない自由が確保されることを願ってやみません。それまでは、ワクチンや医療についてももう少し勉強してゆきたいと思います。

 本作を、子を持つ多くの親御さんに読んでほしいと思います。そしてそれは、信じるとか信じないとかではなく、先ずは自己決定権を手に入れるためと主張したいです。

 

評価 ☆☆☆☆☆

2021/04/15

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