海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

自己認知・コンディショニングの一環としてのマインドフルネス―『世界のエリートがやっている最高の休息法』著:久我谷亮

 正直言うと、ビジネス書が苦手です。「最高の」とか「ハーバード流」とか、そういう形容詞がついている、まず避けます。私の第一の反応は「うさんくさい」です。

 

 とはいえ、最近、マインドフルネスとかレジリエンスとかよく聞きます。私はヨガが好きなのですが、一応近年の周辺状況も知っておこうとおもい、たまたま中古で安かったので本書を購入しました笑。

 


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 読んだ感想です。

 

 ためになる

 

 本書の趣旨は、瞑想の効果を脳科学的に解明し、これをビジネスシーンに生かしていく、ということです。

 意識散漫になる、気が散る、解決しない未来の不安や失敗してしまった過去へのとらわれから自由になる、怒りをコントロールする等々、これらを瞑想で解決するのです。

 

 表層の効果を書くと自分で書いていて胡散臭く見えますが、言い方を変えると、気持ちの切り替え方のテクニックを教えているともいえます。舞台で緊張したら観客がジャガイモだと思え的な(こんなんじゃ緊張とけないけど)。

 また怒りの静め方も、なぜ自分は怒るのかと、矢印を自己に向ける認知法は、キレると日記をひたすら書きそれを読み返す私の方法と親和的だなあとちょっと感じました。自分を認知することでよりよく自分をコントロールする、と。

 

 本文の大部分はストーリー形式で進んでいくため、すんなり読めます。優しいつくりです。それから、米国では精神科系の疾病は薬ではなく、瞑想をはじめとしたオルタナティブ系の治療での取り組みが進んでいるそうな。それもなるほどと思いました。

 

おわりに

 筆者は日本人ですが、アメリカの偉大さを感じました。

 東洋的な瞑想という異教の習慣ですら、サクっとその実効性の部分をまず取り出して、洗練していく。更には脳科学と結び付け発展させていく。

 私もできたら瞑想を日常生活に取り入きたいなあと思いました。ただ、どうやって習慣化するかはあまり解説がないので、実践と習慣化はちょっと難しいかなと感じました。日常の雑事をどうしても優先してしまうと笑。

 自分の生活・ストレスを改善したい、コンディションを良化させたいと考えている方、自分の感情をコントロールしたいと考える方々には参考になる本です。

 

評価 ☆☆☆☆

2021/07/03

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