海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

2021年読書を振り返る(印象に残った10選)

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 おかげ様で、当方のブログも開設2周年を迎え、そして2021年もつつがなく終えることが出来ました(年内にUPをもくろみましたが失敗しました)。昨年、本サイトに訪問して下さった皆さまに改めて御礼申し上げます。ありがとうございます。

 

 さて2021年も前年に続きコロナ一色でありました。
 そんな中ですが、私は一年の殆どを自宅勤務で過ごし、外出もあまりせず自省的・内省的な生活に終始しました。おかげで体重も3kgほど増え、心身共におっさんらしさが増した一年でもありました。

 

2021年の読書は大体140冊

 さて、2021年の読書は大体140冊でした。正確言うと144冊らしいのですが計算に自信がありません。。。

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 昨年も似たようなことを書いたのですが、私にとっての読書の位置づけは、仕事・健康・教育資金・老後資金で行き詰まっている自分の「巻き返し」のためものです。ところが前年に続き2021年も、歴史系など自分の娯楽のための読書がかなり多かったと思います。

 とはいえ、2021年も多くの素敵な本に出合うことができました。ということで、2021年印象に残った作品を10ほど列挙したいと思います。

 

仕事術関連

1.「PRINCIPLES

 すでに40代後半にして万年平社員。自分が正当に評価されないことを上司のせい、組織構造のせい、と常日頃からルサンチマンを燃やし気味の私ですが、本作を読み、自分のダメさ加減を認知しないと前へは進めない、と改めて強く実感。

 昇進はどうでもいいのですが、マーケットのニーズと自分の能力・志向を勘案しつつ、謙虚にになり、そして自らを振り返りたいと思いました。一年に一回は読み返したい。

 

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2.「なぜ人と組織は変われないのか

 上記PRINCIPLESより、一層具体的に自分の弱みを省察したい方にお勧め。数年に一度読んで自分をチェックしてみるんですが、色々と自分の偏見があぶりだされました。今回自分を省察して発見した偏見は「自分の努力は評価されて当然」(評価されないから給料上がってないんじゃないの?)、「人は自分の忙しさを他人が分かって当然」(分かってないから色々依頼メールが来るんでしょ?)、「自分は理解されて当然」(理解されていないから行き違いが減らないんじゃない?)、などと、イタい中年そのまんまの自分の偏見があぶりされました。軽薄な表現になってちょっと嫌なんですが、やっぱりコニュニケーションなんですよね、仕事の完成度を高めるのは。

 

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ノンフィクション系 

3.「一下級将校の見た帝国陸軍

 組織の腐り方に感銘すら覚えてしまう作品でした。思考停止、と言っても良いでしょうか。役職(役割)とは権限、責任そして能力から構成され、またこの役職(役割)が組織のピラミッドを作っているというのが我論なのですが、権限を行使しない、責任はあるのに能力がないなど重篤な欠陥のあるピースが組織ピラミッドに散見されれば、それは根腐りした柱のように脆くなるのは当然。戦記であり文化論でもありますが、組織論としても読める秀逸な作品でした。
 

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4.「もの食う人々

 旅行は言うまでもなく、通勤すらままならない一年でしたので、読書で海外へ思いを馳せました。ちょっと古めの本ですが、自分で咀嚼した考え・言葉が力強い旅行記。この広い世界で、一生会わないであろう人々が懸命に生を営んでいるんだという当たり前の事実に気づかされます。
 

 

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5.「ワクチン不要論

 一部の方からは不謹慎とのそしりを受けかねませんが、無批判的な受容は何であれ本当に怖いと考えております。公共の福祉に反しない限りでの自己決定権の行使という意味では意義深かったと考えております。ちなみに、うちの家族は全員コロナのワクチンは接種しました。最近ニュースになっている子宮頸がんワクチンについてもよくよく調べて子供たちへの接種を検討したいと思います。

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6.「炭水化物が人類を滅ぼす

 私は炭水化物も取りますし、コメもパンも食べます。ただ、本書を読んだ後、炭水化物をすんなり摂取できるほど人間は進化していないのかなあと思いました。それほど人類にとっては炭水化物は「新しい」食べ物であり、摂取のし過ぎが病気や不調を引き起こすということが歴史と進化の話から明らかになります。非常に壮大なスケールで人間を語る作品でしたが納得感の高い一冊でした。

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文芸作品

7.「Wonder

 娘の本棚から拝借した本でしたが、予想外に面白かったものです。先天性口蓋裂症の男の子の自己陶冶物語。主人公の男の子や周囲の子供たちの精神的成長もさることながら、親からしたらどんな子供だって贈り物であるという最後の一文で涙目。スピンオフも一冊ありますがそちらもなかなか面白かったです。

 

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8.「わたしを離さないで

 私、世間が面白い面白いというものについては必死に背を向ける天邪鬼ですが、古書で激安で売っていたため本作をとうとう購入しました。が、驚愕、の一言。自分的には2021年で一番二番のどちらかは固い作品でした。人は生まれれば死ぬというのは理解できますが、殺されるために生まれてきたとしたらどうなのか。家畜などの動物倫理までの射程をも含むいわば「問題」作であったと思います。

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9.「マチネの終わりに

 こちらも私の食わず嫌いの結果鑑賞してこなかった平野氏の作品。著者とは同い年ですが、素直にこの方凄いです、と認められるくらい年を取りました。ジャンルとしては端的には純愛小説ですが、それ以上に濃厚な後味を感じました。あと、ギター経験者としては感情移入しやすかったからか、非常に印象に残りました。

 

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10. アガサ3作品

 アガサ・クリスティ―もどういうわけか読んだことはありませんでした。ただ私が子どものころからテレビドラマが吹き替えでやっていたし、今でもやはり高い評価を受けています。という事はやはり本物か(気付くの遅すぎ)。たまたま友人から本を借りてきた娘にこっそり感謝。あなたが面白いと感想を述べなければ未だ手にはしていなかったでしょう。お金がなくて日本語訳は買えませんが、安売りしている英語版でも十分、十二分に面白いです。

 

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おわりに

 といことで、僭越ながら2021年の10選でした。歴史歴史言う割に、歴史の本が一冊もないのはご愛敬。

 さて新年、明けてしまいましたね。今年も皆さまにとって良い年であること、そして良い本に巡り合えることを祈念しております。私は今年も、皆さまより三歩、四歩ほど遅れた読書?に邁進し、皆さまがご存知ないような作品をシェアして参りたいと思います。

 

それでは皆様、良いお年をお迎えくださいませ。


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