海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

曰くつきの学園で起こる殺人の謎とは|『麦の海に沈む果実』恩田陸

 

最近、シンガポールの地域本部と喧嘩をしまくっていて、ちょっと疲れたので小説で休憩。メールだと通常の発話の1.5倍くらい攻撃的に(個人的見解)感じますが、ridiculous/disappointing/unbelievable などの単語でディスられてちょっと落ち込みました。シンガポール人とは反りが合わないのかもしれません。…そういえば、こういう関連部署からのディスりってのはパワハラになるのかな? ちなみに私の上司はCCに入っているもののだんまり。これはまあ毎度のことですが。

 


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私の高校時代。アクティブに鬱屈していたことを思い出します。思春期ど真ん中で親との会話は常時不成立(こちらが拒んだ)。バンドや部活に明け暮れ、空いた時間にマックでバイトをし、睡眠時間を削るように生活していました。色々やってみるけど、どれもしっくりこなかった印象があります。そして極めつけは学校の先生。汚い校舎の中高一貫校で『お前ら早慶に入ったら絶対モてるんだから今は勉強しろ』とか当時でも危うい発言をする先生が闊歩する学校でした。どんな学校なんだ?

 

そんな鬱屈状態でしたから、たまに試合で出向く共学校は、驚愕でした(おやじギャグすみません)。ダンジョガイッショニイル!?それだけでキラキラして見えたものです。・・・以降学園モノは、私の中では果しえなかった憧れを味わうフィクションとなりました笑 

・・・

前置き長いですね笑。そして本作。学園モノですよ。北の大地に隔離されたかのような高校(全寮制)で、曰くつきの金持ちの子息たち(隠し子・私生児)が一流の教育を受けるという建付け。そこで頻発する生徒の失踪と連続殺人事件。主人公は霊媒体質の美少女、理瀬。彼女を中心に謎が少しづつ解けていき、最後はあっというひねりで物語が終了します。

 

ちなみに本作、『三月は深き紅の淵を』という作品を前作に持っています。前作は一冊の私家版をめぐる4つのオムニバス形式の作品でした。本作にもその私家版の書籍が登場するも、基本的に本作は独立しており、前作なしに楽しめると思います。

 

lifewithbooks.hateblo.jp

 

 

おわりに

ということで、学園モノ+ミステリ+若干ファンタジー系の香りのする作品でした。出だしが架空の場所の描写のようで(ファンタジーっぽくて)若干とっつきづらく感じましたが、その後はグイグイ読めました。学園モノが好きな方にはお勧めできると思います。

 

評価     ☆☆☆

2022/06/17

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