海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

なかなか良い。管理会計についても触れる会計入門 |『この一冊ですべてわかる 会計の基本』岩谷誠治

 

今年の8月に英国の某会計資格の試験を受けました。

3時間ノンストップの記述式(もちろん英語です・・・)という純ジャパには結構厳しい試験なのですが、150点満点中80点が合格点ボーダーであるところ、78点で不合格・・・泣 10月の末に発表がありました。

 

ウインドウは年に4回、3カ月ごとにやってくるので次は11月末のウインドウで再チャレンジ。ただ、試験代がスターリングパウンドでGBP299-。今のレートだとGBP299って・・・え?あれ?5万円超えてる!うわー、高くない?いや高い!いやだ、こんなに高いって今知りました。普段東南アジアのローカル通貨で換算して考えていて気にしていませんでした(インフレもありまして)。うわー、円だとこんな大金使っていたんだ。。。めっちゃ家族に悪いことしている気がしてきた(我が家では父親の資格試験は金のかかる趣味という位置づけ)。。。いや、今日から絶対勉強頑張ります。勉強のやる気出ないって書こうと思いましたが、だめだ。こんな大金無駄にできません。うわー、次回は絶対受かりたいわ。

 

ということで試験に落ちたことをきっかけに業務に関連する本を再読したという話でした。

 

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デザインもシンプルですっきりしていますが、内容も簡便で好感が持てます。

 

文字通りのタイトル通りの一冊です。会計に関して広く網羅的に書いています。

 

管理会計までを射程に収める

本作で出色であると個人的に感じるのは、やはり管理会計に相当のページを割いていることであると思います。財務会計は一般に過去のトラックというイメージがあります。しかし、そこから一歩踏み込むと財務分析、そこから収益見込であったり更には予算管理や戦略策定など、一言で会計といっても大いにフォワードルッキングな分野になりえるわけです。

章ごとに更なる参考文献が出ているわけですが、そのあたりも見越してか、財務分析の章の参考文献として「戦略バランスト・スコアカード」等の書籍も紹介されていて、この辺りは管理会計に従事する者としては「やっぱりこれを挙げてきますよね」と若干したり顔になりました。

あと、私は財務会計は業務上そこまでタッチしていませんが、PL・BS・仕訳についてブロックで簡便に説明しており、非常にわかりやすいなと感じました。

 

おわりに

本当に初歩的な、会計のお仕事のカバレッジを説明する本だと思います。海外にいるとそれなりに気を遣う移転価格の話、デジタル課税、源泉税とかそういう個別的な話は殆どありません。が、改めて会計という地平を概観するのには良いと思います。

その点では会計方面へのキャリアチェンジを考える方、会計とはどんなことを扱うのかを知りたい方には参考になるかもしれません。ただ本書で触れるのはあくまでほんの触りで、さらに広い地平が会計という名のもとに臨めるわけでありますが。

評価     ☆☆☆☆

2022/11/03

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