皆さん、こんにちは。
突然ですが、海外に住んでいて、日本の子どもたちの養育で困ったことを、問わず語り。
子ども手当や高校学費減免の件が受けられない、あるいは都(道・府・県)立高校に子どもを進学させられないこと。です。
子ども手当は、両親の海外での住民票を日本語訳して提出してくださいといわれましたが、そもそも住民票などを用意している国がどこまであることやら。。。家内においては外国籍で出生国のICカードしかないし。そんなこんなで申請は断念(テクニカルにはできそうだが手間かかり過ぎ)。
高校の学費の件はありがたいことに最低限の補助は受けさせてもらえています。ただし、無償化とかフル適用は両親が海外で出稼ぎしている人たちは対象外。残念。
そして最も悲しかったのは都立高校進学不可だった件。県により両親が海外でも可というところもあるそうですが。また市立はもっと柔軟で、大体OKみたいですね。
このような諸々あってうちの子どもたちは二人とも私立へ。
当たり前といえば当たり前ですが、役所は子のサポートを提供する際に親と紐づける。このあたりの難しさを実感する事柄でありました。
さて、本題に入ります。
はじめに
恩田陸氏による2004年の作品。
当時、氏は飛行機恐怖症であったとのこと。とはいえ海外への憧れは強く、ムズムズしていた模様。
本作では恐怖症をおして、ゆきたかった英国・アイルランドへ赴き、その道中を綴るという作品。
なお、文庫化に伴い、『麒麟麦酒横浜工場』『札幌落雪注意』『オリオンは新年、東の空から上る』を収録。
作家の想像力のたくましさよ
で、本作、ありていに言えば恩田氏による旅行記です。
飛行機恐怖症をアルコールで紛らわせるさま、飛行機で読む本をチョイスする、そして現地で楽しむ様子など、私のポイントにドはまりしまして、楽しめました。
特に好きだったのは、こんなくだり。
随行したK嬢は恩田氏の搭乗前の緊張をほぐそうとし、歴史上好きな人物について聞き合う。呼応して恩田氏は歴史上の人物から、探偵へのハマり役になりそうな人をあれやこれやと考えるくだり。作家の想像力の強さを感じました。
ガンジーやマザー・テレサを探偵へと仕立て、しかもそれを偶然見てしまった少年の目線から物語の端緒を描くなど、スラスラと面白そうな冒頭部分がさささと出来てしまう様にすげーなー、とつぶやいてしまいました。
あの人物はハマりそうとか、政治家はダメだとか喧々諤々する様子も良かったです。
他にも、現地での飲みっぷり、日本の三工場の見学等もなかなか面白かったです。自分で行くときの参考にしたいと思います。
そういえば、北海道旧本庁舎を見学に行った際に樺太コーナーという展示に立ち寄った旨がありました。ソ連の侵攻のギリギリまで樺太から北海道へ通信を担う女性たちの最期のメッセージ(その後集団自決)が書かれていましたが、先日読んだ『硫黄島上陸』を彷彿とさせました。戦争の爪痕は目にとめないだけで、日常に潜んでいるのかもしれませんね。
おわりに
ということで恩田氏の旅行エッセイでした。
普通に面白い作品でした。
英国、アイルランドへの旅行を考えられているかたのみならず、沖縄・札幌・横浜のビール工場の見学を考えられている方には参考になる情報がある?かもしれません。
評価 ☆☆☆
2025/03/23

