海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年もセカンドライフ等について思索したく。

ユルさに光る、センスと真理の言葉。か、ただのエロ |『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』みうらじゅん、リリー・フランキー

皆さん、こんにちは。

私、もうすぐ50になるんですが、今年一年はこれからの5-10年を考える年にしたい、と考えております。

今後のキャリア、趣味、健康なども考慮すると、やはり死を意識するということは避けられません。優先順位とか、なにをやるべきで、やらぬべきか、とか。

まあ実際、これは若くても年がいってても同様に意識するべきですが、若い時はその若さゆえ、そんなことは意識できないものです。

 

そんなこんなで、老親のこともあり死に関連する本を渉猟しているものです。

その一環で、何か学べればよいと思い手に取ったのが今回の本でした。

はじめに

本作は、みうらじゅん氏とリリー・フランキー氏による雑談集。

人は必ず死ぬという絶対的な真理を出発点にして、人生・人間関係・仕事生死に関するトピックについて、思い思いの考えを述べていく二人語り。

なお、みうら氏の肩書は「イラストレーター」(公式サイトより)。リリー氏は「マルチタレント」(wikipediaより)。

 

読後の印象は、二人ともただのアホなおっさん笑(いい意味で)。

 

良い意味でいつも通り!?

あまりお二方のことはご存じなかったのですが、おちゃらけた、テキトーな感じは常々感じておりました。

 

ただ、今回はスタートポイントが死ですから、ひょっとしたら深遠な何かが語られるのでは、と期待して読んでみました。

 

むう。

結論は、おじさんの居酒屋でのとりとめもない話、のような内容でした笑。

一瞬、話の切り出しは真面目なのですが、最終的にエロに収まるというか笑。まあ素敵なおっさんたちだと思いました。

 

マインドフル・みうら&リリー、「本当のオレ」はいない

とは言え、かように振り切った人生を送っている方なので、節々に光るものがあります。

 

例えば、彼らの世間のしがらみからの自由さ。自由業の看板にまごうことがない。むしろ、その看板に忠実たろうと「俺たち自由でないとダメじゃん」と、うっかり仕事しすぎて焦っていることもあるそうで、微笑ましいです。

 

本人たちも、自分たちの仕事内容から、良くこれで生きてこれた・食えて来たと驚くわけですが、彼らの強味は、今でいうところの「マインドフルネス」であるかもしれません。

生とか死とかはたまに考えるけど、そういう事柄にかかずらわず、「今に没頭する」ということを続けてきたと。その「今」というのは、エロだったのかもしれませんし、絵だったり、飲酒だったりするのかもしれません。ただそれらは、何か他からの逃走ではなく、それ自体として選び取られたものであったこと。これが大きいのだと思います。

 

もう一つ。

自分探しと適材適所について書かれた箇所がありました。

「自分を探すんじゃなくて、自分の居場所を探せばいいんだけど」(P.212)

これはいわゆる「本当の自分」っていう話。実は、そういうのはないとお二方とも仰っています。また、他人との比較もなくならないと仰る。というか他者があっての自分なんだと。だから、唯一の自分の個性みたいないのを探すんじゃなくて、自分のテイストや好みを自分自身認知して(時々人と比べつつ)、自分にフィットした場所(会社、組織、コミュニティ)を探そう、といっているように感じました。

 

本人たちはもう少しふんわり喋っているので、そこまで意図していたのか分かりませんが。でも鋭いなあ、と感じ入ったものです。

おわりに

ということで、みうら氏とリリー氏の雑談集でした。

ある意味で理想ですよね。そこそこ年がいっても飄々と仕事し、時に酔っ払い、キれつつ、何しろ楽しそうに生きる。大成功でもなくても、まずまず食べられる。いいですよね。

 

とにもかくにも、この精神的自由さは学びたいと思いました。

好きなことをしてみる。したいですよ。

…まあでも嫁さんの意向を聞かずにそんな好き勝手、できないですよねー。そのあたりのテクニックは、語られませんでした笑(「嫁を抱いてりゃあ、分かるよ」みたいな話はあったかもしれませんが…)

 

評価 ☆☆☆

2025/04/04

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