海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年もセカンドライフ等について思索したく。

経験・思い出への投資、その複利効果。だから今やる |『DIE WITH ZERO』ビル・パーキンス 翻訳:児島修

皆さん、こんにちは。

高頻度で、生きるとか死ぬとか申し訳ないです。訪問された方からしたら、鬱陶しいですよね。娘からも、お願いだからおんなじこと繰り返さないでと、この前謂われたばかり。

でも続けます笑

 

この一年は今後10年を生きるための中計作成の一年にしたいのです。そして残された時間は多くないことも認識し(今すぐ死ぬわけじゃないですが)、どのようなことに時間と金とやる気を使うかを考えたいということです。

 

でまあ、今回の本は珍しく最近の売れ筋です。

在所の日本語新聞の週間書籍売り上げランキングでここ数カ月10位以内にランクインしている本書ですが、日本に一時帰国中ということもあり、堪らず買ってしまいました!しかも新品!

 

でまあ、個人的にはここ一年読んできた中で一番納得感が高かったかもしれませんよ。

流行るのも分かる気がします。

 

それでは早速本題に参ります。

 

はじめに

筆者ビル・パーキンスは1969年生まれのエネルギー関連のトレーダー。現在も一億二千万ドルの資産を得たのちも、ヘッジファンドのトレーダーとして在職中とのこと。

 

経験はすぐせよ!早ければ早いほどよい!

自己啓発系の本は内容がタイトルなので、説明が要らず楽ですが、内容はそういう本。つまり資産を使い切って死ね、と。

 

ただ、本作で主張されることはむしろ、経験とその思い出の重要さ。そして思い出の複利効果とでもいう点です。

私たちの幸福感を構成するのは、これをやったあれをやったという経験。それを思い返して、ああ、結構頑張ったなあ、みたいな回顧。こういうことが幸せ感をかたちづくるのだと。

しかも経験をする、成功でも失敗でも、チャレンジすることそれ自体が年を取るごとに難しくなる。健康面でも、意欲面でも、また責任という意味でも。

だからこそ、お金をかけて、場合によっては借金をしてでも、やってみたいことをやれ、しかも早いうちに。というのが主張かと思います。

 

筆者は45歳で、大枚をはたいて自分の誕生日パーティーをとある離島で家族や友人を招待して盛大にやったそう。弱りゆく両親を見て、親を巻き込めるのは今しかないと思ったそう。で、これが本当に良かったそう。招待した友人たちにも喜ばれ、親や家族も喜んでくれ、ことあるごとにその時の話をしてくれる。つまり皆で共有の出来る思い出をどーんと作ったのです。

こういう楽しい過去を多様に語り合えることこそ、幸せなのではないでしょうか。

 

いやあ、これを見て目が覚めた思いです。

私も常々、(どちらかの)死の前に、妻に幸せだったと言わせるような最期にしたいと考えていましたが、意欲や経験の時間価値(複利効果)を考えると、家内とやりたいことは、むしろ今からどんどんやらねば、と思いました。自分の老後計画のために難関資格でも取ろうか、とも思いましたが、勉強に時間を使うより、家内と一緒に旅行でも行きたい、と考えました。

 

因みに本作ルール7に、タイムバケット(年齢別バケットリスト)を作ってみるという課題があり、私も作ってみました! もう仕事をする気が日に日に失せていきます笑 窓際ですし。実現するといいなあ。

my bucket list



老後の不安と金銭。感応度の低下について

もちろんお金の不安はあります。

筆者は先ずはどれくらい生きるつもりか、例えば平均余命までか、あるいは100歳でも良いが、単純計算で自分の資産を年間いくらくらい使えるのか、いくら使ったらゼロで死ねるか、と問います。

預貯金、投資、持ち家のある方はリバースモーゲージなどを勘案すると、実は既に使い切れない人も多いのではないでしょうか。

しかも老いるに従い、出費は逓減してゆくことは明らかです(身近な両親や老人の非アクティブさを眺めましょう)。

そして何より、年を取ってからやりたいこと(例えば旅行とか)をしたって、楽しめない。第一体だってどこまで動くことやら。

 

もちろん老後の不安は完全には防ぎきれませんが、これは保険などの商品によってある程度ヘッジしていくことが述べられています。

 

因みに、今読み途中なのですが、『ほんとうの定年後』によると、どうやら定年後の平均像(飽くまで平均像)はそこまでお金がかからないようです。曰く、65歳以降の平均世帯出費は月30万円程。世帯収入はおおよそ20万円(多分年金。ってか多くね?)ほど。故に月10万バイトをすれば概ね資産を減らさず年を過ごせると。本『DIE WITH ZERO』の作者のごとく、ひと財産築いているならば、もちろん仕事よりも思い出作り、あるいは子どもたちへの金銭的サポートをする方が、最適なお金の使い方となるのでしょう。

 

目次もいちおう

で、今更ですが、目次だけご紹介。

 

ルール1:「今しかできない」ことに投資する

ルール2:一刻も早く経験に金を使う

ルール3:ゼロで死ぬ

ルール4:人生最後の日を意識する

ルール5:子供には死ぬ「前」に与える

ルール6:年齢にあわせて「金、健康、時間」を最適化する

ルール7:やりたいことの「賞味期限」を意識する

ルール8:45-60歳に資産を取り崩し始める

ルール9:大胆にリスクを撮る

 

個人的にはルール5で子どもにはおおよそ25-35歳で与えるという話があり、ここだけはちょっと疑問。ただし、親世代が死んで残す、或いは子供世代が『旬』を過ぎてから贈与することの非効率性を指摘する点には深く同意。私も残せる・渡せるのならば(今自分が苦労しているように)、孫の教育費をサポートするという点で子どもたちを助けたいと考えています。

 

おわりに

ということで、近頃話題の本でした。

本作の趣旨は別の見方からすると、やってみたかった・してみたかったという悔いを残さないための戦略策定、でもあります。

その悔いを残さないために、今やるために、お金を使おう、という本です。

 

そばにいる妻、子どもたちが5年後、10年後に居るかは分からない。自分も元気であるか分からない。なら今やろう・会おう、という話ですね。親孝行も一緒。

 

当方、学費のピークに差し掛かってきていますが、果敢にお財布の口がガバガバさせてみようと思います。もちろん、浪費ではなく、順序もわきまえますが。

 

私のような中高年差し掛かりの方には参考になると思います。現状仕事しすぎでお金がたまってきた方は是非お読みください。私のようにかつかつの方も一読をお勧めします。

 

評価 ☆☆☆☆☆

2025/04/14

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