皆さん、こんにちは。
実はその前週にもパパ友と行ったものの、その時は結構席はスカスカ。しかし今回の試合は、(早慶戦ではないものの)慶應と早稲田のカードがそれぞれあり、前週とは比べ物にならない人出でした。神宮球場前は長蛇の列。
試合は、(応援席ではなく)一般席で見ていましたが、観客にもカラーがありますね。
慶應の応援の方(OB/OG?)は、静かに観戦しつつも、慶應の好プレーには万雷の拍手で、無言の圧、といった雰囲気を醸し出していました。中高年層が多い。一方、早稲田の応援の方は、着席と共に、いそいそとマルーン色のシャツやタオルをカバンから出し、装着。早稲田愛を主張しているように見えました。
高校野球の青春一直線な野球も好きですが、大学野球はもう一段大人な雰囲気で、これまた味わいがありました。
また日本に戻ってきたら見に行きたいと思います。
それでは本題に参ります。
はじめに
これまた久し振りに辻村氏の作品を読みました。
なお辻村深月氏は、2004年に『冷たい校舎の時は止まる』でデビューされたミステリ系作家さん。その後、『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞。本作『かがみの孤城』で2018年に第15回本屋大賞を受賞。
あらすじ
中学一年のこころ(主人公)が不登校になり母親と揉めているところから物語はスタートします。季節はまだ5月。
両親が出かけて一人になった家で、自室にこもるとふと光り出す鏡。その鏡に手を伸ばすと、指先が吸い込まれ、気づくと自分はお城に居る。そして目の前にはオオカミ女が立っている。
オオカミ女曰く、この城のどこかに隠してある鍵を見つけたら、一つだけ願いをかなえてあげる、という。期限は3月30日まで。
そうやって集められた中学生が7人。他人の7人は、そわそわしつつも次第に心を通わせつつ、城での期限付き生活に馴染んでゆく。果ては鍵なぞ素知らぬ風で城で共同生活を楽しむようになる。
そして城が閉まる3月の30日、事件は起きてしまった。そしてその危機に中一のこころが敢然と立ち向かう。
巧妙に仕組まれた導線は、最終章でスパーク
いやあ、面白かったです。
というか、最終章の「三月」、これは驚きましたよー。
本作、私は当初、ありがちなYAものかな、と思ったんです。
中学生が主人公だし、城に集まるその他の仲間6人もほぼ不登校。この仲間の親のなかには「こんな学校通わなくてよい」と親から通わせるのをやめさせた不登校もあり、不登校という生き方も全然あっていいという多様性を描きたかったのかなあ、とか邪推していました。
舞台設定も、お城に時空移動してきて、その城で願いが叶う鍵を探すという、ファンタジー要素も満載でして。
ところが、物語の急転直下は三月に来ましたよ。
冒頭の五月から「城」が閉まる三月まで11章あり、二月の終りくらいまでは割かしスンナリ進んできて、どうやって終わるのかな、と思っていたんですよ。
で、最後の三月だけ多分他章の二倍くらいの紙幅があったのです。ここで「おかしい」と思わなかった私はとんだ鈍感オジサンでありました。
そして三月を読み進めて、理解しました。
ああ、そういう事だったのか、と。
ここでようやく、7人のメンバーチョイスの理由やその家族など、これまでの章で丁寧に敷かれた伏線がきちんと回収され、パズルのパーツが全体像として頭の中で完成! なるほど、ようやくわかった、となりました。
おわりに
ということで、非常に面白く読みました。
なお、辻村氏の作品は2作目でした。また折に触れて読んでみたい作家さんです。
中学生が主人公なので、中高生にはおすすめしやすい本かもしれません(かなり分厚いですが)。そのほか、ミステリ好きにはおすすめ出来るかもしれません。連休に読むには丁度よいかもしれませんね。
評価 ☆☆☆
2025/04/26

