皆さん、こんにちは。
突然ですが、息子が骨折しました。
なんでも学校のイベントで120kmを土日二日でぶっ通しで歩くというイベントがあり、ノリで参加したとのこと。で初日の土曜日にに足が痛み、痛み止めを飲みつつだましだまし日曜日に完歩。翌月曜日に筋肉痛+足が痛すぎで学校に行けず、病院に行ったら疲労骨折とのこと。
ノリで参加はいいけど、ノリにのれてないじゃん…。
準備をしないと、体は確実に悲鳴をあげますよね。
体力や体への過信、禁物であります。
それでは本題に参ります。
あらすじ
本作『エロマンガ島の三人』は、実在する南太平洋の「エロマンガ島」にエロ漫画を持参し、現地で読むという突飛な企画を実行する男性編集者3人の旅を描いた中編小説。彼らの2泊3日の旅は、ユーモアと切なさが交錯し、日常からの脱却や人間関係の微妙な距離感を描き出しています。
長嶋有氏はとても器用である
長嶋有さんの作品は約一カ月ぶり。一番初めに『パラレル』を読んで、大分クセがあるなあ、と思いましたが、その次に『泣かない女はいない』を読むと、非常に落ち着いた、なんとも起伏がすくないスタティックな書き方もするのだなあ、とそのギャップに驚きました。
そして今回の『エロマンガ島の三人』。もうタイトルで勘違いしていましたけど(エロ漫画って読みますよね、皆さんも)、どうせ(?)くだらないやつか、と思いましたが、これまた私が過去読んだ二作とはかなり異なり、この人すごい器用な人なのだな、と思い至った次第です。
作風の違う5篇を味わう
で本作、表題作で中篇の「エロマンガ島の三人」に続き、短篇が4篇収録されています。
計五篇ですが、これまたどれも作風がかなりことなり、味わい深い。
「エロマンガ島の三人」は人づてに聞いた話を脚色して作り上げられた作品。エロマンガ島というのがホントにあることに驚きましたが、ノリでここに取材旅行に行ったという話にも古き良き昭和を感じさせます。
「女神の石」は、打ち捨てられた廃墟に住まう子ども(小学生くらい?)とそれよりちょい年上の少年たち(高校生から大学生くらい?)の共同生活の話。どちらかと「AKIRA」的なディストピアな感じのSFです。
「アルバトロスの夜」は、ヤクザの娘と駆け落ちした(ゴルフの)レッスンプロを父に持つ男の話。逃避行のさなか、おもちゃのようなゴルフ場に逃げおおせると、そこは異世界的なゴルフ場だったという話。父にゴルフの英才教育を受けたゴルフ嫌いなこの男は、ゴルフを彼女に教えつつラウンドをする。そして最後にちょっとしたツイストが。これまたシュールな作品。
「ケージ、アンプル、箱」は『カラフル』に登場したキャバクラ狂いの男、津田の若き日の話。津田のどうしようもなくアホな女好きが堂々と行進(後進?)するかのような話。
そして最後、「青色LED」は「エロマンガ島の三人」の後日談という設定。しかもこれ、三人のうちの一人が実は〇〇者だった、という設定。イニシャルで物語は進むものの、だれがどういう立ち位置であったか、島への取材当時の状況が回想される形。
とまあ、作風に結構振れ幅があり、非常に驚きました。
おわりに
ということで、長嶋有氏の作品、三作目を読了しました。
エロい感じも嫌いではないし、ましてやこのシュールな感じも結構味わい深い。こういうのは絶対に大売れしない(ごめんなさい)と思うと、私のunderdog心が大いに揺すられます。
ということで、下ネタ系、下品な感じ、シュールな感じがお好きな人には長嶋作品は結構おすすめであります。でも本当に、器用な人だわ。
評価 ☆☆☆
2025/05/25

