海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年もセカンドライフ等について思索したく。

軽妙さにユーモアを交え、文才を感じさせる。最高学府の翻訳家。 |『死んでいるかしら』柴田元幸

皆さん、こんにちは。

2014年に日本を離れて11年、ビザの更新作業中です。かれこれ4回目でしょうか。私の場合はいわゆる配偶者ビザに該当します。

しっかしまあ、お役所(移民局)の適当なこと。ある時は限度は二年、ある時は三年と言い張り、またある時はパスポートの残存期間内かつ5年内とか。そして今回も窓口での受付が先着順に変更(数に限りアリ。10時に行くともうその日は締め切り)。システムは午前6時にオープン。なんなの?

主に家内に面倒を見てもらっていますが、まあストレスフルな作業です。永住権も申請しましたが、これまた提出してかれこれ三年はなしのつぶて。人によっては10年程寝かされることも。ちなみに私は添付していた結婚証明書を紛失されました(先方曰く「提出されてない」、んなわけないでしょ、だったら提出時に指摘するよね?)。

今回ビザが通ったとして何年貰えるか分かりませんが、今回が最後となるか、或いは永住権がもらえたらもう少し居るか。身の振り方を考える今日この頃であります。

 

それでは本題に入ります。

 

はじめに

ポール・オースターの翻訳で有名な柴田元幸東大名誉教授のエッセイ集。

初出は1997年につき、描写に時代を感じます笑 外国人旅行者が「円が強いのに日本に来て大変だろう」などとうそぶく記述とか。そんな時代もありましたねえ。

 

一番安かったから…

先日も村上春樹氏との翻訳に関する対談をまとめた『翻訳夜話』という作品を読みました。

これがなかなか面白く、氏の作品を渉猟すべし、とお名前を某中古本屋さんのオンラインサイトで探したところ(そして価格を昇順にして検索したところ)トップで出てきたのが本書です。

 

ダル目な方でしょうか?ユーモアが光る

まあエッセイということで、どんなもんかと思いましたが、いやあ、ダルダル笑

出世欲なし、やりたいことなし、みたいな雰囲気でエッセーが綴られます。でもそれが軽妙で読み心地はよい。

 

表題作「死んでいるかしら」のごとく、実は自分は死んでいて、周囲が気遣ってそれをそれとなくつつかない状況では?と夢想した作品は、面白みに加えて、生きている中に現実感を見出していないのでは、と心の病を心配するようなエッセイもありました(内容は非常に秀逸だと感じましたが)。

 

なお前半は結構面白いのですが、わたくし的には後半につれて軽妙さがややトーンダウンしたかな、と。

翻訳だけでなく、書くことにも才能をお持ちなのだなあと痛感した次第です。

 

おわりに

ということで柴田氏のエッセーでした。

翻訳も(が)読みたいのですが、もう少し(中古品が)安くならないかな~??

 

評価 ☆☆☆

2025/06/22

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