はじめに
度々繰り返して申し訳ないのですが、旧約聖書を読破したので、まつわる解説書等を読み理解を深めようと考えています。
手元の本の再読が基本路線ですが、どこぞで本作の評判を聞き、購入に至りました。初見であります。
確かによい。「ちょうどいい」
で、読んでみました。
率直な感想は、確かに、よい。
本作は、つい先日再読した『イラストで読む旧約聖書の物語と絵画』でも参考図書として挙げられておりましたが、ユーモラスなテイストや我々「異教徒」からみた不可思議さなどが自然体で語られているところに好感が持てます。きっと上記の作者杉全さんもかなり参考にされたのではと察します。
阿刀田氏の筆致は、エッセイの軽さを失わないのに、その理解の深さ・語りの深さは上記作品と比較すると数ノッチ上に感じました。
なんというか、自分なりに消化吸収を行った方の言葉の重み、というのがにじみ出ていると感じた次第です。あるいは、これが読書家・古典を渉猟した方の含蓄といえるかもしれません。
おわりに
といことで、旧約にまつわるエッセイ・旧約入門書でした。
氏はできれば原典を、と勧めていらっしゃいます。が、そんなのは普通は読まないから、せめてと犬養道子氏『旧約聖書物語』を次善の策としてお勧めされていました。その本は未読ですが、それでもなかなか大儀らしい。
こうして本作読んで、確かに気軽に、でも内容は損なわずに短時間で読めるという観点ではこの本は旧約入門にはなかなか良いと思います。とりわけ活字好きの人にはおすすめ出来るかと思います。所々ショーワな記述が散見されるのはご愛敬です。
氏は他にも『〇〇を知っていますか』の古典入門的なシリーズをお持ちです(ギリシア神話、新約聖書など)。これらも原典を読破した後に読んでみたく思います。
評価 ☆☆☆
2025/08/01

