皆さん、こんにちは。
今年は自分中計を作るといいつつ既に11月も半ば。一時帰国中ということもあり、仕事も読書もいまいちコミットできず(どうしようもない窓際オジサンです)。
そんな折に出会ったのが本作。
山口氏といえばリベラルアーツ推しの元コンサルみたいなイメージです。比べるべくもありませんが、私も哲学で修士までいってから世に出たタイプ(ただし、アジアの片田舎で呻吟する今の状況は氏とは雲泥の差がありますが)。ということで、仄かなジェラシーを感じつつも若干の親近感あり笑
しかも、本タイトル、まさに自分が今年考えていたことじゃん、と膝を打ち、これまた新品にて購入と相成りました。
それでは本題に参ります。
経営理論を人生戦略に適用
元コンサルの山口氏による人生戦略を考える上でのヒントの数々。
一言で言ってしまえば、経営理論、ファイナンス理論などのツールをプライベートにも適用しよう、というものです。
プロダクトライフサイクルとか、リアルオプションとか、ポジショニングとか、ブルーオーシャンとか。
類書と異なるのは、好きなことをしよう・探そうとか、そういうことに重点を置いていないところでしょうか。きちんと生き残りつつ、かつ好きなこともしよう、そのために汗かいて考えよう、という形。脱力系ではなく、微熱系?みたいな。
なお、私、これらの経営理論みたいなものは、証券アナリスト、CIMA/AICPAの資格を取得するときには概ね学べました。きっとMBA的なものを勉強されたかたも内容は理解していただけると思います。
それらの関連理論をご存じな方にとっては、まあ親しみのある内容だとは思います。
悪く言えば大風呂敷!?
個人的には、このコンサル的なそつのなさが気になりました。
というのも本作は20章で構成されています。つまりポイントは20あると(部分的にはいちセオリーを上下二章に分けて書いてあるところもあるのですが)。
で、このポイント、もしすべてが等価だとすると、多すぎな気がします。誤解を恐れずに言えば網羅しすぎ!?
イメージだけでお話しますが、コンサルの方、突っ込まれることを想定して、「はい、それも考慮しています、そこもめくばせしています」といった具合で、広角に構えられているようにみえます。
で、その結果感じるのは、「あれもこれもで何が最も重要か分からない」ということ。
いやもちろん、全て重要です、みたいな返答もありそうです。
ただ、皆忙しいなか生きており、だからこそ優先順位が必要でしょう、と考えてしまいます。山口氏にとって大事だったトップ3とかトップ5とかは何なのかな。知りたいなあとか思いました。敢えてのポジショントークで重要な三点を挙げるくらいが読みやすくてよいと、ちょっと感じました。
弱みは強味にもなる
一方、この包括的なところは逆に強味でもありましょう。
というのも、全ての人が同じ状況ではないでしょうし、人生の組み立て方も人それぞれ。
故にこの20章のエッセンスはそれぞれが判断して、プライベートの人生設計に生かせばよいのだと思います。
おわりに
ということで、山口氏の人生設計についての著作でした。
読んだだけでは役には立ちません。読後に手と頭を動かしてやっと何かが見えてくる、そんな類の作品かと思います。
そして、帯にもありますが、学生とか、キャリアチェンジ、セカンドライフ等どのようなステージにも使えると思います。要はどう先を見通す・見立てるか、についてのツール集ということになます。
内容に新奇なものはありませんが、まとまっており辞書的に使えるところも良いかと思います。
今年の年末はこれを片手に来年以降の数年の見通しを再設計したいと思います。
評価 ☆☆☆
2025/11/07

