皆さん、こんにちは。
明けましておめでとうございます。
いやああっという間に一年経ちましたね。
まだ一年の目標をきっちり立てていません。週末を使い、なんとか計画を立てたいと思います。
それでは本題に参ります。
あらすじ
アパートの一室で発見された"緊縛師"の死体。参考人の桐田麻衣子は、刑事・富樫が惹かれていた女性だった。現場を偽装する富樫。全てを見破ろうとする同僚の葉山。やがてある“存在告白”が綴られた驚愕のノートが見つかり、一つの事件が思わぬ境地へと飛翔していく。
相変わらずのダークさと性の奔出
中村氏の作品といえば、初めて読んだのが「掏摸」だったと思います。
悪の世界にある序列、そして圧倒的な「力」と性。その暴力的な支配。世の明るみに出ない世界をたっぷり堪能しました。
で、本書はといえば、相変わらずの方向性は踏襲しております。
二部構成であり、一部の語り手は刑事の富樫。
性にこだわりのある刑事の富樫。惹かれた女性を罪から救うため、蟻地獄にはまってゆく様が描かれます。
二部の語り手は富樫の同僚だった葉山。彼もまた過去のある刑事ですが、彼が少しずつ事件の全貌を解明してゆきます。
一言で言えば刑事モノですが、やはり人の暗部、なかでも性についての描写がすごいですね。隠されているから覗きたくなるのか、禁止されているから進みたくなるのか。刑事という公権力、その権力に対抗しうる武器としての性という側面も。
そうした暗部を包み隠さず語ることに、ある意味清々しさすら感じます。
縄・緊縛と日本文化とのリンクや、SMとの連携等も面白く読みました。
おわりに
ということで久しぶりの中村作品でした。
自分の性欲はおかしいんじゃないかと思う人は中村作品を読んでみても良いかもしれません。小説とはいえ、性の欲求というのは人間の根源に根差している、場合によっては抜き差しならないほど命に迫るものだということが分かるかもしれません。結構皆、猛獣のような衝動をなだめすかして飼いならしているのかもしれません。本作の富樫のように踏み外してはなりませんが。
評価 ☆☆☆
2025/12/27

