海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

驚きの展開の四部構成ミステリ。ミステリ好き・本好きは是非読んでみて!―『三月は深き紅の淵を』著:恩田睦

いやあ、悔しい。なんというか、すごい。 いや、すごい面白いというのでもない(失礼しました!)。なんというのだろうか、そう、展開がまるで予想もしない方向へ進んだことに心底驚いた。 これまで幾つかの恩田作品を読んできました。私にとって、彼女の作…

児童書を英語で楽しもう!勇敢な女の子と巨人が英国を救う!―『The BFG』著:ROALD DAHL

作品について イギリスの児童作家として有名なRoald Dahl氏の作品。 孤児院で暮らすSophieは、ある晩巨人の国に誘拐されてしまう。誘拐した巨人は、実は、気が優しく人間の言葉がちょっとわかるBFG(Big Friendly Giant)。聞くと、巨人の国ではBFG以外は人間…

アンリ、シャルル、アンリ、シャルル、たまにルイ。。。名前が混乱する! 英国との百年戦争がメインのヴァロア朝を描く―『ヴァロア朝 フランス王朝史2』著:佐藤賢一

概要 フランスの中世の歴史、なかでもヴァロア朝を扱っています。 教科書的な事実の羅列ではなくお話であるので、楽しく読めます。他方で、当時のヨーロッパを共通して起こった事象(例えばペストとか、あるいは宗教改革とか)に関しては多くを触れていませ…

対話による「考えること」の回復、そして「体験としての哲学」の導入―『考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門』著:梶谷真司

ヒトコト概要 東京大学大学院総合文化研究科教授による、哲学対話のススメ。 感想 語り口はやさしいのですが、まとめるとなるとなかなか難しい作品です。プロローグとエピローグを何度も読んでどうまとめようか呻吟しました。 で、結局筆者が言いたいのは、…

クリスマス前夜のちょっといい話―『クリスマス・カロル』著:C・ディケンズ 訳:村岡花子

一年で一番のお祝いの時期といえば? 日本ではやはり正月だと思います。では米国では?Thanksgivingとかありえますね。ではイギリスやフランスでは? 西洋諸国であれば、やっぱりクリスマスだと思います。なんてったって、キリストの誕生日です。 本作は、19…

チームを作り、ビジョンを語り、コモディティ化せずに生き残れ―『君に友だちはいらない』著:瀧本哲史

著者について 元京都大学客員准教授。投資家。麻布高校、東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科助手を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニー、その後日本交通へ。2007年より京都大学産官学連携センター客員准教授。2019年死去。(以上殆どが…

読んでも王様の名前は覚えられないけど、本の内容は面白い!―『カペー朝 フランス王朝史1』著:佐藤賢一

世界史を勉強しています。私の先生は、古代ギリシア・ローマが終わると、ゲルマン大移動や十字軍、そして神聖ローマ帝国へとすすみ、あれよあれよとという間に中世ヨーロッパへと進んでしまいました。カロリング朝、カペー朝はノルマン公国はじめイギリス史…

大阪下町のちょっとほっこりする兄弟の話―『戸村飯店 青春100連発』著:瀬尾まいこ

若い時、本当に家族が苦手でした。 心配されるのが鬱陶しいし、早く家から出たいと願っていたし(まあ家出もやらかしましたが)、必要なこと以外殆どしゃべらないという親不孝な子供でした。 社会に出て、親になり、自らの愚行を機会あるごとに両親に詫びま…

新しい友人が出来ました。賢そうなんですが、まだよく分かりません(笑)―『ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質』著:ナシーム・ニコラス・タレブ 訳:望月衛

著者について レバノン系アメリカ人。ニューヨーク大学教授。元トレーダーでもあり、現在Universa Investmentsで数理顧問を務める。ペンシルバニア大ウォートンスクールでMBA、パリ大学でPhDも取得。因みに、祖父(Fouad Nicolas Ghosn)・曾祖父(Nicolas Ghos…

古代ギリシア・古代ローマの大著。興味があれば眠気を克服できる!?―『ギリシア・ローマの盛衰 古典古代の市民たち』著:村川堅太郎、長谷川博隆、高橋秀

概要 故村川堅太郎(東京大名誉教授)、故長谷川博隆(名古屋大名誉教授)、高橋秀(立教大名誉教授)の三氏による古代ギリシアから帝政ローマ終焉頃までの歴史を描く大著。 感想 私、より効率的に短時間で大学受験に合格するため、世界史を勉強しませんでし…

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