2024-01-01から1年間の記事一覧
世に食欲の秋と申します。 地球温暖化が叫ばれ、秋の訪れが後ズレにズレるなかで、秋の食欲への着火も遅くなるのでしょうか? アジアの端くれに住まう身には想像に任せる以外ありません。 さて、今回は食にまつわる阿川さんのエッセイを読みました。こちらの…
はじめに 英国の作家ジェフリー・アーチャー氏の作品。1940年生まれで若くして政治家になるが、投資詐欺にあい大金を失う。その経験をもとに作家デビューを果たす。議員活動中に偽証罪で投獄経験もあり。 本作は1981年の作品で、氏のキャリア第三作となる作…
はじめに 英国のカズオ・イシグロによる1986年の作品。なお彼は2017年にノーベル文学賞を受賞。 戦後間もない1948年から1950年の日本を舞台に、戦前・戦中にもてはやされた某画家の、戦後の葛藤と追想を綴る。 時代のせいか、個人のせいか 久し振りにカズオ…
皆さん、こんにちは。 最近経費について考えています。 私の役目は拠点全体の経費予算の交渉と地域統括と行い、一旦決まったら粛々とモニタリングすること。 ちなみに総務は経費の支払いにつき、各購入部署が承認済みメモを回覧し、これを証左にして支払う。…
はじめに これまで旧約聖書で読み進めてきたものの、なんというか、印象は概ね神話的世界観、でありました。 しかしながら、列王記以降は世界史の中でも古代史に該当する部分との重なりが見られ、その点で突飛な英雄伝の風合いは影を潜めたといえると思いま…
はじめに これまた25年以上ぶりの再読。奥付を見ると平成11年30刷とあります。あ、でも古本ですね。鉛筆で「2冊590円」と奥付上部にありました。まだまだ町の古本屋さんという存在がちらほらと見える時代でありました。 何が良かったのだろう いやあ、この作…
皆さん、こんにちは。 当地で古本を頂きました。送料300円払えばあげるよ、ということで10冊くらい?頂戴しました。 で本作はそのうちの一冊。結果はうーん、という感じ。 ところで。 海外で日本語の本を売買する人ってのに会いませんね。 私、読んだ本を処…
はじめに 伊坂氏による2015年の発表作品。 国家(平和警察)が市民を疑心暗鬼にさせ、火のないところに煙を立たせるかのような、ディストピア風テイストの小説。 洒脱な会話描写はいつも通り。いわゆる第二期のモヤモヤな進行ながら、最後はやや明るめな結末…
はじめに 米レッグ・メイソンでストラテジストとして勤務する一方、コロンビア・ビジネススクールで非常勤としても教鞭をとる筆者の著作。 一言でいうと意思決定論についての本。 いまいち理解不足 一言でいうと「ムズかしいなあ」というのが感想。 私たちの…
はじめに こんなこと言うとナンですが、歴代誌、だるかったです。 というのも概ねサムエル記、列王記のコンパクト版であったからです。 ダブりというか、コンパクト版 もう少し正確に言うと、アダムから始まって、列王記でネブカドネザルの捕囚となるユダの…
哲学を好きな自分が好き? 大学、大学院と哲学をやった割には哲学を知らない(というか分からなかった)私。いまだに淡い憧憬を持ち続けています。 他方で自分を疑うようにもなりました。 若い頃よく単館上映映画をよく見ていたのですが、自分が映画好きだっ…
はじめに 湊かなえ氏の2010年の作品。『告白』での小説デビューが2008年であることを考えると、初期の作品に該当するでしょうか。 多くの人物が語り、真実がどこにあるか分からない、心理スリラー的作品。ただ読み方によっては恋愛小説? 結局どれが本当の発…
はじめに KPIについての本は幾つか読んできました。 本作の作者のキャプラン氏、ノートン氏の著作も以前読んでみました。 lifewithbooks.hateblo.jp 結果としては本作の方が良いと思います。 会社の目標って? 私は部署の予算とかKPIとかを見るような仕事を…
はじめに 西氏の2010年の作品。8編の短篇からなる作品。 なお、表題作「炎上する君」は映画化もされた模様。 youtu.be ひとこと これまで「ことば」の女王として私の中で(だけ?)際立っていた西氏。 しかし、本作を読み、かなりふかぁーく感じた次第です。…
はじめに 最近、月一で読んでいる恩田氏の作品。 今回の作品、結構ドラマドラマしているな、というのが印象ですかね。 概要 内容をザックリ言うと、夏の人里離れた高級ホテルで繰り広げられる群像劇、といったところ。 一代で財を成した沢渡グループが運営す…
会社の元同僚の姉さんみたいな方からもらった本。ぷらっと小旅行に行っている時に読んだものです はじめに 料理研究家の土井善晴氏による料理本。内容はといえば、日本の日常食、ミニマムスタンダードの提案、とでも言ったものかと思います。 手作り神話と日…
はじめに 白石氏の作品はこれで二作目。 前回読んだ『僕の中の壊れていない部分』が見事なまでのダメンズ小説!?であったので、今回もきっとスかした女ったらしみたいな主人公がわぁわぁいう小説かなあと勝手なイメージを描いていました。ところが、かなり…
はじめに 仕事でVBA、所謂マクロを使っている方は結構いらっしゃると思います。 私もその一人です。 私は幸いSEのバックグラウンドがあったためコーディングにはそこまで抵抗感がありませんでした。 ただ、次第にもたげてくるダルさ・・・。だっていつも似た…
皆さん、こんにちは。 私、普段は不機嫌の固まりで、毒を吐き、口喧嘩も辞さない問題中年です。ところが、最近罰が当たったか、同様に不機嫌・不平を突き返されることが増えてきました(涙)。 それが影響してか、さっぱり眠れなくなったのがこの前の週末。 …
はじめに 自分の病気や親の痴呆をうけ、死について考えることが増えてきました。 で、とある日にブックオフに行って目に留まったのが本作。 石原氏は既に他界されていますが、本作上梓したとき、曽野氏90歳、石原氏89歳。この年齢で現役というのがすごいので…
はじめに 25年以上ぶりの再読。私にとっては村上氏の代表作といっても良い作品。 大学時代によく読んでいました。苦悩し、文学・哲学をたしなみ、音楽を愛し、性的に満たされる「僕」に憧れていたと思います。 一回読んでは期間をあけ、また読んで。そういう…
はじめに サムエル記では、ユダヤのメジャーな王、サウル・ダビデと続きました。 そしてこの列王記ですが、賢者として名高いソロモン王の話が冒頭にあります。 それ以降は小物がおおく、神の道にも従わず、結果イスラエル国とユダ国に分裂、そしてアッシリア…
皆さんこんにちは。 先週家族旅行でハノイ(ベトナム)に行ってきました。 私と家内は居所のアジアの端から。大学生と高校生の子供たちは日本から。つまり現地集合。 私と家内は20年ぶりのハノイでしたが、ハノイは大分変わったという印象。観光客だらけ。で…
はじめに みなさんブッカー賞という賞はご存じでしょうか? 私の生半可な理解では英国版の芥川賞ないし直木賞、あるいは足して二で割ったみたいな賞。英国でその年出版された長編小説に与えられる賞で、Longlisted, shortlistedと順を追って候補が絞られ、最…
はじめに イヤミスの湊かなえ氏による2010年出版の作品。2013年にTBSでドラマ化されたようです。 www.tbs.co.jp 家族の物語ということで 本作、医師のエリート一家、背伸びして高級住宅街に越してきた一家、そして元から住宅街に住まうハイソも品性の汚い一…
皆さんこんにちは。 最近日々自己分析を進める中で、如何に自分の性格が悪かったかということをつくづく思い知らされる日々であります(おっさんのくせに今更か、ですよね)。 こと両親との関係については顕著です。 これまではいつまで反抗期かというくらい…
脳梗塞をきっかけに、40代にして死を意識し始めました。 もちろん、死に対する意識は長らく持っていました。小学生で飼っていた猫が死んだとき、大学生で友人を亡くしたとき、30前後に立て続けに3回ほど入院をしたとき。 そしてこの度、脳の血管のバイパス手…
大阪、ミナミのパワー。 グリコと道頓堀がお出迎え。 20を越して初めて踏んだ大阪の地は、東京生まれ・東京育ちの私にとってはおよそ「異世界」という言葉では尽くしきれない、尋常ならざる世界でした。 天王寺公園の青空カラオケ。週末に行くたびにお祭りが…
小学四年生のアオヤマ君 小学四年生だったころ、自分は何を考えていたか。 ポテチが食べたい、アイスとか買い食いしたい、給食で友人を笑わせて牛乳吹かせたい、野球でホームランを打ってみたい。 そう、つまりは普通の、それも極めて普通の小学生。 しかし…
皆さん、こんにちは。 独り言ですが、どうやら今後年に3、4回、各一か月くらいの長さで一時帰国をするようになりそうです。 実は、私が勤める会社では自宅勤務が週二日できるという内部制度になっています。ただ結構緩い制度なので拠点長がOKを言えば(加…