海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年もセカンドライフ等について思索したく。

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捨て猫を通じて描かれる人間の汚さ、優しさ。 |『ねこのおうち』柳美里

皆さん、こんにちは。 巷も夏休みだということで、先週当地の国内のビーチに泊まりで行ってきました。 とはいえ、往復700km超というなかなかの距離で、特に往路は山並みを行く道路だったので結構疲れました。 かつて、脳の血管が詰まるまではダイビングなど…

格式を感じるRetold。楽しく読める喜劇 | Shakespeare’s Stories for Young Readers『The Comedy of Errors』Charles and Mary Lamb

皆さん、こんにちは。 本年は聖書読破を果たし、ちょっとぶらぶらしていました。でも、隙間時間でこなせる小さな目標を設定したくなりました。 で、次のテーマはギリシア神話(and/or 哲学)またはシェークスピアを、と考えていましたが、じゃーん、シェーク…

横浜の都会っ子、山奥で自然に目覚める |『神去なあなあ日常』三浦しをん

あらすじ(裏表紙より) 平野勇気、19歳。高校を出たらフリーターで食っていこうと思っていた。でも、なぜだか三重県の林業の現場に放り込まれてしまいーー。形態も通じない山奥! ダニやヒルの襲来! 勇気は無事、一人前になれるのか……? 四季の美しい神去…

殺し屋なのに極度の恐妻家。単体でも面白い殺し屋シリーズ第三弾|『AX』伊坂幸太郎

皆さん、こんにちは。 物価の高騰を肌で感じるきっかけの一つに古本、があると思います。 例えば今回の本、奥付を見ると令和二年二月の初版とあります。つまり、2020年。カバーにある価格は税別で680円。そしてISBNでアマゾンで現在価格を見てみますと税込み…

元ハーバード大教授の学問遍歴と歴史の見方 |『歴史を学ぶということ』入江昭

はじめに 歴史学とは おわりに はじめに 本年2026年1月に逝去された、ハーバード大学名誉教授だった入江昭氏の2005年の著作。 歴史を学ぶことになった筆者の半生を振り返り、あわせて歴史を学ぶこと・歴史とは何か・筆者の関心ごと等が語られる歴史エッセイ…

村上春樹作品との類似性のある、思索的主人公の物語|『幻影の星』白石一文

皆さん、こんにちは。 最近、東南アジアの外れの当地でも暑いです。自宅勤務の時は上半身裸でパンツ一枚で仕事しています。 とはいえ、やはり日本の酷暑よりかは気温も肌感も大分よいと言わざるを得ません。 普段から日本には何歳くらいで戻ろうかという話を…

そんなに悪いのかなあ。まあバランスじゃない? |『なぜ「牛乳」は体に悪いのか』フランク・オスキー、訳:弓場隆

皆さん、こんにちは。 先日会社から配布されたCopilotを使ってVBAのコーディングをさせてみました。 結果としては流麗すぎるコーディングをあっという間に作ってくれました、1時間以上机にしがみついてどういう意味かを検索しつつ調べる羽目になりました。結…

英語でも小川洋子氏の雰囲気が出るのね |『THE MEMORY POLICE』YOKO OGAWA

皆さん、こんにちは。 今週から駐在さんたちが立て続けに休暇を取り始めました。 うちは週二回の自宅勤務が認められるため、ただでさえ人気が少な目なオフィスは、今や気の抜けた炭酸みたいに生気がなく、閑散としています。 でも、私の生活は良くも悪くも単…

内容は悪くないのにサラリとしすぎかな |『エフォートレス思考』グレッグ・マキューン、訳:高橋璃子

皆さん、こんにちは。 AIがうちの会社にもやってきました。 グローバルでCopilotを導入し、全社員2回のトレーニング出席が必須との話。 私も一回目のトレーニングを受講し、早速かなりのシーンで活躍してもらっています。現地語の規制文章はPDFのまま読ませ…

前半はイヤミス的、最後は死を見つめる佳作 |『猫鳴り』沼田まほかる

皆さん、こんにちは。 あっという間に7月が終わりますね。 ということは私にとっては家内が日本から戻って来てから一か月ということです。私はあっという間に台所を妻に明け渡し料理を作らなくなり、なんだか自分のペースではない生活となりましたが、これが…

前時代的な探偵エンタメ+村上春樹氏のらしい翻訳 |『ロング・グッドバイ』レイモンド・チャンドラー、村上春樹訳

皆さん、こんにちは。 珍しくプライベートでも仕事でも忙しく、本を読めないでおりました。 昨月に突然運転不能になって車の事故を起こしましたが(未だ修理中ですが)、12年乗り続けていたもう一台の車も至急売却、そして新たな車を一台購入。売却前に罰金…

近代貨幣の妙と金本位・銀本位につよい金融史 |『金融の世界史 貨幣・信用・証券の系譜』国際銀行史研究会

皆さん、こんにちは。 今年は下の子の卒入学、子ども達(日本の居所)の引っ越し等々あり、非常にバタバタしております。仕事は仕事で駐在諸氏が一気に1/3程入れ替えになる非常事態で、いまも新上司・そのまた上の上司(これまた本年より)への対応等もあり…

事実か虚構か。歴史の因果に迫るインテリジェンス小説 |『ウルトラ・ダラー』手嶋龍一

あらすじ(裏表紙から) ひとこと 事実に基づく創作!? インテリジェンスは過去の歴史にさかのぼり… おわりに あらすじ(裏表紙から) 1968年、東京、若き彫刻職人が失踪した。それがすべての始まりだった。2002年、ダブリン、新種の偽百ドル札が発見される。巧…

ショーワの牧歌的な父子のおはなし |『岳物語』椎名誠

皆さん、こんにちは。 今月は本を読むペースがググっと減りました。言い訳というわけではないですが、家内が近くにいると彼女と話している時間が長いこと長いこと。 自宅勤務が週二日認められているのですが、邪魔しないように気遣って貰ってはいるものの、…

被災現場の現実、悲しみ、優しさ、宗教、釜石 |『遺体』石井光太

皆さん、こんにちは。 家内が居所に戻り、仕事も忙しく、ブログからやや遠ざかっておりました。 これまで掃除・洗濯・料理と、当然自分がやっていたのですが、家内が肩代わりしてくれます。有難いことこの上ないですね。 ただ、今後は週に一回は私のマズ料理…

4世代8人が繰り広げる家族騒動! |『平成大家族』中島京子

皆さん、こんにちは。 6月結構体を動かすことが出来ました。おかげで単月で3キロくらい体重が落ちました。上出来。 ただ、最近はメンタルが弱くなった?のか、悩み事があると夜の寝つきが良くない。 この前も仕事のことでちょっと困ったなあーということがあ…

下町職人と独居老人のでこぼこコンビの連作短篇 |『政と源』三浦しをん

皆さん、こんにちは。 うちの会社はもうすぐボーナス。いやあ、嬉しいなあ。いくらもらえるんだろう。 悲しいかな、生活費が掛かりすぎており、ボーナス月(つまり今月)以外は大体が赤字。つまりボーナスで何とか命をつなぐ、と。 FP的には非常にunhealthy…

立ち直る中年男性。アイスランド作家の作品 |『HOTEL SILENCE』 Auður Ava Ólafsdóttir

皆さん、こんにちは。 今更ですが、手書きの日記・メモの進捗(使用冊数)が今年は大幅に減っていることに気付きました。 例年ですと一年で2-3冊程度たまります。大体毎朝、前日の反省とその日のToDoとやり口・手順などをまとめる手筈です。まあノートの…

やる気になる!運動は最高のコンディショニング |『一流の頭脳 運動脳』アンデシュ・ハンセン 訳:御舩由美子

皆さん、こんにちは。 居所に帰って来て、独りのペースで生活していると次第に痩せてきます。 第一にお金がないので外食とかしないですし、作る飯が旨くもないので少しづつ食も細くなります。そしてこの前も少食の本とか読みましたが、そういう本を読むと、…

足掛け三年、とうとう終わったー | 新約聖書 ペトロの手紙1・2、ヨハネの手紙1・2・3、ユダの手紙、ヨハネの黙示録 『聖書 新共同訳』

皆さん、こんにちは。 車で事故りました。突然ハンドルが利かなくなりました。 とある左曲がりのカーブに差し掛かるときのこと。車体がすーっと左隣のローリーに寄っていく。あれ?とおもい右にハンドルを傾けるも車はそのままローリーに寄ってゆく。ヤバい…

節食+断食でコンディション爆上がり!? |『医師がすすめる少食ライフ』石黒成治

皆さん、こんにちは。 現在一時的に独り暮らし中です。 家内には私の実家に残ってもらい、私の両親の面倒を少し見てもらっています。 その間、私は自炊しているわけですが、今日は無水カレーなるものに挑戦してみました。が、これが旨くないんですよ(しかも…

辛み・悲しみの伝播。2006年ブッカー賞受賞作品 |『喪失の響き』キラン・デサイ、訳:谷崎由衣

あらすじ(裏表紙より) ひとこと 三本の柱 悲しみとやるせなさと おわりに あらすじ(裏表紙より) 女性作家としてブッカー賞最年少受賞! 喪失と再生をめぐる家族の物語。少女サイは、インド人初の宇宙飛行士を目指していた父を母と共に交通事故で亡くすと…

もうすぐラスト。短い四編 | 新約聖書 テトスへの手紙、フィレモンへの手紙、ヘブライ人への手紙, ヤコブの手紙 『聖書 新共同訳』

皆さん、こんにちは。 なかなか本が読めません。 仕事をしていたら一日が終わりますし、在宅勤務をしたらしたで、隙間に掃除と洗濯・料理なんかしようものならあっという間に時間がなくなる。 ただ、何でしょうね、これでもいいのかなという気がしてきました…

戯曲を書きあぐねる作家が主人公。回りくどい設定が恩田氏らしい。 |『EPITAPH東京』恩田陸

皆さん、こんにちは。 膝が痛いです。 先週居所に戻って来て30分ジョグしたら膝が痛くて曲がらなくなりました。そろそろガタがきましたかね。 20年以上前ですが、30歳くらいのとき会社の人たちとバスケをしていて試合中に右膝の前十字靭帯を断裂、その後再建…

ノーベル賞受賞の不条理系演劇作品たち |『HAROLD PINTER COMPLETE WORKS: VOLUME4』Harold Pinter

皆さん、こんにちは。 居所に戻って、少しずつ日常を回復しつつあります。 日常とは、なんなれば、年間目標を月間に落とし込み、毎週それをトラックして生活する、と。仕事を含めて、自分のアップデートをしたいなあと。 そうした中に英語の読書目標などもあ…

バラエティに富む掌編 | 新約聖書 テサロニケの信徒への手紙1、テサロニケの信徒への手紙2、テモテへの手紙1, テモテへの手紙2 『聖書 新共同訳』

皆さん、こんにちは。 久々に再開した聖書読破キャンペーン。かれこれ三カ月ぶりです。 あともう少し、というところで足踏みしていましたが、何とか今月中には終了したいなあと。 ただ仕事が忙しくなってきました。聖書なんか読んでいられるかな。 新上司は…

無人島であらわれる人の醜さ、あるいは生存本能 |『東京島』桐野夏生

皆さん、こんにちは。 居所で一人、料理を始めました。料理はかれこれ5年ぶりくらい。 前回はコロナで妻が家庭内隔離されたため、私が家族の料理をしたのでした。けんちんうどんを作ったのですが、『まずい』『味がしない』というので評判に。 今回、独りで…

自己を静かに貫く大和なでしこ烈女たち |『小説日本婦道記』山本周五郎

皆さん、こんにちは。 居所に戻ってきました。アジアは暑いです(私の居るところは年中ですが)。 さて、久し振りに一人の暮らしがこれから一か月以上続きます。 簡単な料理でも手順がてんでダメでメチャクチャ時間がかかります泣 まあ修行です。 他方、私の…

令和版お金の教科書 |『本当の自由を手に入れるお金の大学』両@リベ大学長

皆さん、こんにちは。 とあるブログで、私がかつて読んだ本が評価されていました。で、これが結構コテンパンに言われていました。ちなみに私はその作品(映画化されていましたが)は劇場で号泣ww。 因みに、私がかつて相当にこき下ろした作品(とある賞を…

日台を舞台にしたビジネス+青春小説 |『路』吉田修一

あらすじ(裏表紙より) 悲恋かと思いきや… おわりに あらすじ(裏表紙より) 台湾に日本の新幹線が走る。商社の台湾支局に勤める春香と日本で働く建築家・人豪の巡り逢い、台湾生まれで生まれ戦後引き揚げた老人の後悔、「今」を謳歌する台湾人青年の日常………

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