歴史・文化
こちらも、私の母親のスーパー積ん読文庫(処分済み)から救出された一冊です。 この前『戦争が遺したもの』という日本論・戦後論の本もこの処分本から救出しましたが、母はこういうの好きだったのかな?っとふと疑問に思いました。その割に、背に付いている…
私の母親のスーパー積ん読文庫(処分済み)から救出された一冊です。 思想系の作品が気になる私にはビビビとくる著者のお三方であり、手に取った次第です。 対談集だけど良かった 対談というと、大抵話者の言いたい内容が散逸し、やっぱり単著を読めばよかっ…
イラン、というと皆さん何かイメージは湧きますでしょうか。 正直、なかなか難しいのではないでしょうか。 私もイスラム教、イラン・イラク戦争、くらいしか直ぐには思い浮かびませんでした。多少詳しい方ですと、シーア派、ホメイニ氏、などは思い浮かぶか…
うちの母ですが、積読がすごい。 一回買った本を読まずに積み、忘れてもう一度買いまた積む。それを同居するうちの息子(祖母と孫の関係)が指摘したりしなかったり。そんな母も八十の声を聞き、娘(私の姉)の助けを借りてもう読まないだろう本を根こそぎ整…
昨年、現在居る国のいわゆる永住権を申請しました。移民局に何度か赴き、家内と一緒にインタビューを受け、さらには警察本部で現地語のインタビューも受けたのでした。英語ならまだしもローカル現地語はさらりとしか勉強しておらず、「妻を愛しています!」…
戦記ものに惹かれるおっさんの独り言 戦記物を読むと、我ながらおっさんになったものだなあと感じます。我々戦後生まれからしたら戦争は既に歴史の話であり、これを経験した私の祖父母も過去を語ることなく亡くなってしまいました。今になって、何でわざわざ…
食べることが好きです。 食材が調理によって姿を変える――千切り、短冊、乱切り、千切る、そぎ切り、ぶつ切り、サイコロ、三枚おろし等々の下ごしらえ。そしてこれらを、焼く・炒める・揚げる・蒸す・煮る等の加熱を施す。あるいは生食も。たった一つの食材で…
近頃、テレビやニュース、雑誌などを殆ど読んでおりません(世捨て人!?)。それでもやめられないのが皆さんが書かれているブックレビュー笑 その中でこの一年良く目についたのがリチャード・オスマン氏。氏の書いた『木曜殺人クラブ』のレビューで、どの方も…
歴史が面白い、と感じる瞬間があります。まあ簡単に言えば「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話が聞けたときです。言い換えると、一見普通に見える事象の裏に、思いもよらない事実が隠されていた時。また、どうも腑に落ちない不可解な史実の背後に、状況証拠等…
世界史を勉強すると英国史で言及されることが多いアーサー王伝説。英国の伝説・伝承文学にして最も有名なものと言いうると思います。サクソン人(Saxon)を撃退し、英国(Briton)を平和に導くアーサー王と彼を支える円卓の騎士の物語です。 で、これが予想をは…
皆様ご無沙汰しております。2年半ぶりの日本への一時帰国を控え、仕事に子供の勉強にバタバタしておりました。ついでに家内の更年期?の諸々もあり、読書に全く取り組めていない今日この頃であります。 ひとこと感想 端的に言えば、論語と同様、ややまとまり…
近くの新古本を売る書店で一年ほど前に500円ほどで購入したもの。でも寝かせておいて正解でした。その後デカメロンとカンタベリー物語を読んだので、相応の下地ができました。にしてもAmazonで評価4.5。本当か? 評価を確認してから購入しましたが、読後に評…
「まるでマンガみたいだ」 現実離れしていて、あり得ない・有り難い状況を形容するのに使用したりしますね。外国語ペラペラ、お金もたんまりあってFIRE達成。日頃は趣味の文化的活動にいそしみ、教科書に載ってしまうほどの業績を挙げる。果ては、欧州人の年…
大学で軽音楽サークルに入りました。「オヤジ君は、そうだな、むっつりスケベでしょ?」先輩にこう言われて即座に否定しました。普通にスケベであると自任していたから。 その点、本作『チャタレイ夫人の恋人』は謂わばむっつりじゃないスケベ、おっぴろげ…
上巻・中巻と読んできましたが、最後は若干飽きを感じつつ、他の本に目移りしつつ、たらたらと読んでおりました。GWに入り何とか読了した次第です。 下巻では修道僧の物語、尼僧付きの僧の物語、第二の尼僧の物語、錬金術師の徒弟の話、賄い方の話、教区司祭…
昨年2021年私が最も感動したと言っても過言ではない「PRINCIPLE」という作品で言及されており、結果私のウィッシュリストに入っていた本作。この度手に取ってみた次第です。 著者は夫婦で歴史学者・哲学者ということで、10巻にもわたる歴史書を記し、ピュリ…
上巻を読んでから少し間があきました。某ブログで「中英語で書かれた初の文学作品であり、中英語で書かれたという以外、内容には特に重要性はない」等のコメントを見たら、鵜呑みにしないまでも何となくそうなのかなー、と思ううちに次第に歩みが遅くなって…
昨年ボッカチオ『デカメロン』を読了し、中世文学に興味を持ちました。そして本『カンタベリー物語』は『デカメロン』を下地にしていると聞き、読んでみた次第です。 文庫本で3冊にわたる本作、上巻を読了した時点の感想は、本家デカメロンよりも読みやすい…
わたしは短気である。 50も見えてきて恥ずかしいがすぐにキレる。1日2,3回…は言い過ぎだが、週に1,2回は切れているのではないだろうか。 キレる原因はたいていがメールやメッセンジャーだ。とにかく部外からのクソな依頼が多いのだ。あれせい、これせい、と…
中世イタリアの美術史をひも解けば必ず登場するボッティチェリ。本書はそんなボッティチェリの作品を集めたまさに『絵本』。 初めの10ページほどがボッティチェリとその作品についての小難しい説明。ルネサンス、新プラトン主義、メディチ家の庇護を受ける、…
一言で言うと 本編は英国のみならず世界の法制度に影響を与えたマグナ・カルタ成立前後の約4年ほどを描く歴史ノンフィクション作品。 同筆者の作品でその名も『Magna Carta』というものがあり、本書とは内容の多くが被っています。『Magna Carta』ではプラン…
公民権運動を経て黒人差別が撤廃されてからまだ100年もたっていないと聞くと、私なぞはちょっと驚いてしまいます。LGBTQなど多くの性的な差別すら解消されようとしつつある昨今に対し、自分たちの父母ないし祖父母が若かったころ、アメリカではいまだに堂々…
キリスト教って何なのか?知っているようでいまいちよくわからない。ちょっと勉強してみたい。そんな方は結構いるのではないでしょうか。 私の場合、興味の始まりはユダヤ陰謀論(笑)。そして世界史で十字軍やビザンチン、そして米国史を学ぶうちにキリスト…
かつて息子の高校受験用に契約したスタディサプリ。コンテンツ見放題なことをいいことに、一念発起して大学受験用の世界史の講義を聞き始めて早一年。猿人の発生から現代までを4回通して視聴し、思いました。耳だけでなく目でしっかり文字で追って内容を読み…
カティンの森事件という事件をご存じでしょうか。 第二次世界大戦中、約1万人のポーランド人将校がソ連公安当局によって虐殺されたといわれている事件です。 ja.wikipedia.org 事件発覚以降戦後も引き続き、ソ連に進攻したドイツ軍の仕業であると言われてい…
世界史の講義で、講師が「テンプル騎士団はフリーメイソンの源流であるという噂も」と聞き、その神秘性に惹かれ、何か新たな事実が分かるかも?と本書を購入。 学生時代は中世というのは一番つまらないし中世を研究する人たちの気が知れない(ごめんなさい!…
本作は、官僚・評論家である中野剛志氏による、ドイツの歴史家シュペングラー『西洋の没落』の解釈本というのが端的な説明になると思います。 曰く、100年前に書かれたシュペングラーの著作には、現代社会の諸相(経済成長の鈍化、グローバリゼーション、地…
いやー、長かった。でも中世イタリアを堪能しました。たっぷりと。 タイムスリップができるのなら一週間くらい中世に飛んでみたいなあ等と思いました。作品のように結構退廃的だったのか、あるいはやっぱり宗教的価値観の軛にぎっちぎちにつながれたような社…
本作表紙にはオレンジ色の背景で黒字ででかでかとタイトルがあります。 どうやら家内も娘もこの本のタイトルが気になっていたようです。デカメロンって、音の響きも口に馴染みますよね。。。娘に至っては自分の知らない食べ物か何かかと思ったの事でした(「…
世界史を勉強中、14世紀のペストの大流行のトピックで出てきた作品。読みたいとずーっと考えていたのですが、この度、上中下をまとめて購入しました。すべて読んでから記録を、と当初は思ったのですが、自らの更に老化しつつあるサメ脳(要は容量すくない)…