皆さん、こんにちは。
今月は本を読むペースがググっと減りました。言い訳というわけではないですが、家内が近くにいると彼女と話している時間が長いこと長いこと。
自宅勤務が週二日認められているのですが、邪魔しないように気遣って貰ってはいるものの、やはり互いに喋りかけることが多いと感じます。
まあ、お互いいつまで生きられるかなぞは分からないので、今のうちにたっぷりと喋っておくということですね。
ということで本題に参ります。
あらすじ(裏表紙から)
山登り好きな両親が山岳の岳から名付けた、シーナ家の長男・岳少年。坊主頭でプロレス技もスルドクきまり、ケンカはめっぽう強い。自分の小遣いで道具を揃え、身もココロもすっかり釣りに奪われてる元気な小学生。旅から帰って出会う息子の成長に目をみはり、悲喜こもごもの思い出それをみつめる「おとう」。これはショーネンがまだチチを見捨てていない頃の美しい親子の物語
ひとこと
高校受験で日本に帰ると決めた日本語の拙い我が家の子どもたち。彼らに日本語を慣れさせるために本を渉猟し、夏の読書感想文課題図書などをネットで検索して出てきたのが本作。
確か自分が小学生?だったころにも課題図書に指定されていた気がします。
残念ながら子どもたちに読み与える時期を逸し、今更ながら父親たる私が手に取って読んだものです。でもこれ、多分親が読んでもよい、いや、親こそ読んでおいたほうがよい本、な気がします。
子どもらしさの記録
子どもがまだ「子ども」である瑞々しい態度で父親と接する。そこがよろしい。
子どもらしさの片鱗を残しながらも、自分なりに自我を形成してゆき、時に反発したり、親の言うことを聞かなくなったり。その「まだら」の状況を上手に表現していると思います。
子どもとの時間
あと、子どもを子どもらしくさせておくという一つの事例として興味深く読みました。
本作は40年以上前の作品。岳君は1973年生まれで私とほぼ一緒ですが、当時の武蔵野市?あたりで既に教育は過熱気味。椎名氏はそういういわゆる幼児教育・英才教育は一切施さず岳少年を小学校に投げ入れたそう。
その甲斐あって!?プロレス好き・喧嘩が強い・釣りが大好き、な少年に育ったとのこと。
こういう牧歌的な子育てはいまはなかなかしづらいとは思います。というか、現代は親は子どもと過ごせる時間が本当に少ない気がします。
うちの会社の駐在諸氏では、上の子が中学受験の時に母子とも日本に帰国・中学受験、というパターンが多いよう。昼間に働いていることもあり、父親が子供と過ごせる時間は昭和と変わらないかもしれません。土日も家にいないのだと場合によっては昭和以下か。
あるいは日本にいても、小学生低学年・中学年から塾通いを始める家庭も多いでしょう。そうすると家庭で親子過ごす時間はかつてと比べると少ないと言えるかもしれません。
中学受験で得るものは少なくないとは思いますし、成功すれが親は子に相応の将来を築いてあげられるのかもしれませんが、中学受験をした私としなかった子どもたちとを比べると、わたしは子どもと一緒にいる時間がもてて幸せだったと思います。
椎名氏の作品はまさに家庭での父子の会話で、しかもそれがありふれた風であるのが、ある意味豊かに感じます。
おわりに
ということで、椎名氏の作品でした。
本作が現代でも読まれるとすると、ノスタルジーとともに読まれるのかもしれません。人によってはおとぎ話、みたいかも。
でも私は、いいなあ、と感じてしまいますね。
子どもの子どもらしさを愛おしく思いつつ読める逸品だったと思います。
評価 ☆☆☆
2026/07/10








