海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

軽妙な筆致でワイルドな軽自動車旅行を綴る。楽園、見つかりましたか? |『今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。』石澤義裕

皆さん、こんにちは。

とうとう居所に戻ってきました。

当初、ローマからアブダビで乗り換えの予定でしたが、ローマでの出発が遅れ、乗り継ぎに接続できず。結局、アブダビからドーハ、ドーハから居所へ戻ってきました。

 

驚いたのは、EUでは飛行機が当初予定から3時間以上遅延した場合、最大€600の補償金がもらえるらしいのです(うちは当初到着予定から結局6時間遅延して到着、つまり当件該当します)。

で、35%の成功報酬で補償金交渉をするというAirHelpという法律会社(弁護士/行政書士/司法書士事務所?)を、格安航空券を買ったエージェントから紹介されました。

個人情報保護に微妙に抵触しそうな気もしますが、目の付け所がいいなあと感じました。航空関連情報を持った航空券エージェントは遅延した航空券を買った顧客を法律事務所に紹介、法律事務所は成功報酬を得て、一部をキックバックするのでしょうか。

 

いずれにせよ、航空会社とのやり取りや法律という専門的な文面やルールを素人が使いこなすことは難しそうで、助けてくれるのなら成功報酬35%も仕方ないと依頼しそうです。その意味でも成功報酬35%の設定もなかなか良いところをついたかなと。高すぎないギリギリの線かと。

なんてことに感心していて、Tverの広告で頻繁に出てくる過払い金返還の中央事務所のことを思い出しました。競争が激しい業界かもですが、システムを構築したらあとはバッチ処理でガンガン儲かるかもしれません。他方、同じ仕組みを他社が構築したら、あとは成功報酬率の叩き合いというレッドオーシャンに溺れることにもなりそう。

 

ということで今回は旅行本。本作はどこぞのブログで紹介されていたものです。Kindle Unlimitedでも読めるという事で読ませていただきました。

 

ひとこと

2005年より奥様と移住先を探して世界を旅しているデザイナー、ノマドワーカーの石澤氏の作品。

 

今回、「楽園」を探すため、2015年に稚内より軽自動車でロシアに渡り、ヨーロッパ経由で南アフリカまで行くという試みを書籍化したもの。

 

主旨について激しく同意

いやあ、軽自動車で欧州横断・アフリカ縦断をするという考えがぶっ飛んでいますよね。

アクションはある意味悪目立ちしているかもしれませんが、その趣旨「いつか海外に住んでみたい、コストのかからないところで海外生活をしてみたい、そんな「楽園」を探したい」という点には同意です。

 

私は家内が外人なのでふらっと海外に来てしまいましたが、気づくと早10年。今度は「もう一か国くらいどこかに行けないかな?」と家内と雑談する機会が増えました。

 

その意味で、他人様がどのようなクライテリアで確認作業をしているのかを知ることが出来て面白かったです。曰く、安全で、熱くなく、物価が安い国。眺めの良い家を買って、リノベして、畑を耕す。ビール代くらいは稼いで、肴は魚介がよいとのこと。

 

収入が確保できるのならどの国でもよいか

ちなみに社会保障費の負担(アフリカ諸国は安いのだろうけど)とか、病院の充実度とか、そういうことは余りお考えない(というか記事にない)のは、既にノマドワーカーとして相応の安定?収入が確立できているためか(あるいは編集者の方向性?)。

 

ということは後は国を決めるだけ?

というか、こうした旅行を続ける生活でも全くいいのでしょうね。現に15年くらいこのような生活をしているようですし。

 

子どもたちの教科書に載っていた奥の細道を思い出します。「月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なり」。「楽園」は見つからず「旅」が続くかもしれませんね。

 

おわりに

ということで石澤氏の作品でした。

実は本作、コロナでモロッコで足止めを食らったことから作成されたそうです。文面や添付されている動画は「やってみました」系のノリに近いものもありますが、筆者は私より一回り上、結構いい歳のおじ様であります。すごい行動力。

 

日本での「楽園」探しとかもやってくれませんかね。あと中南米での「楽園」探しもあれば読んでみたいと思いました。

 

ちなみに書籍に載っているQRからショート動画が見れるのですがそれが秀逸。ワイルドな旅行が好きな方、アフリカ旅行を考えている方にはお勧めできるかも。

 

評価 ☆☆☆

2024/02/06

海外オヤジの読書ノート - にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村