海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

上級者向けコンディショニング本 |『食べる時間でこんなに変わる時間栄養学入門』柴田重信

のっけから閑話休題

外付けHDDが異常を来して、パソコン屋に持っていきました。状況を確認するだけで1万円程度、復旧には場合によって20万円とか高額になるかも、と。

 

そんなことは嫁から許されそうにないので、コード接続不良だけを確認するべく、コードだけ新品のものを買ってきました。すんごい大切なデータもないし、最終は諦める所存。ブログの原稿とか、そういう文章の類。

 

これまでバックアップはCDとかDVDとかに焼くという原始的な保存をしていましたが、ここ10年程度でドライブを積んだPCもとんと減りました。写真の類はグーグルが勝手にバックアップを取るし、プライベートなドキュメントというとたかが知れています。

 

無尽蔵に増加するデータをすべてクラウドにアップする?それもまたちょっと怖いですねえ。自分が管理したことを忘れてしまいそうで、自分で処理できなくなるのが怖い。

ある意味、こうして「失われた」ことは僥倖、なのかもしれません。改めて何を保存するべきか、しっかり考えたく思います。

 

 

ひとこと

食べる時間によって体へのインパクトが変わることを主張する本作。内容は理解できるも、実行策や背景推論はもう一歩踏み込みがほしいかな。

 

コンディションイング上級者向きか

コンディショニングについて数年考えてきました。疲労の蓄積もそうだし、脳が朝イチからビュンビュン回ってほしいと願いつつ。

その結果、炭水化物の抑制→運動→バランスよく少食・絶食時間の確保など、色々と試しつつ自分なりの試行錯誤を続けています。

 

そして今回、食物の摂取時間とその効果、という考えに出会いました。

これはコンディショニングでいえばかなり「上級」であると感じました。普段から沢山食べ過ぎない(暴飲暴食を慎む)、適切な運動を行う、しっかり睡眠をとる等を行えば(過多の方は)体重も自然と落ちるでしょうし、体の調子も良くなると思います。

それが出来ている方は、本作の述べられている「食べ方(Diet)」により、コンディショニングの効果を上げることが出来るのではないかと思います。

 

平たく言えば、朝型がいいですよ、です

そのメインテーマといえば、「朝型」なのだと思います。

人間の体は朝型にできており、同じ食物を摂取するのでも朝の方が体によい(効果的)と、こうなると思います。

 

この手の話は古来から言われていたことでもあり、それを数値で実証した形になります。例えば炭水化物や脂を摂取するとき、朝に摂取すると効果的に燃焼する一方、同量を夜に食べると体に溜まる傾向にあり、また血糖値の上昇も急激である、等々。

エネルギー代謝と摂取時間については非常に丁寧に説明があったと思います。

 

運動も朝

また運動についても、多く記載されていたと思います。

原則として朝に運動するほうが効果が高いことがが書かれています。

ただし、「長時間空腹時の運動は、血中脂肪酸濃度の急激な上昇を招き、心不全のリスクを増大させる可能性があることや、心筋梗塞などの発症頻度が午前中に高いことを踏まえると、朝食前の運動には十分注意を払う必要があります。」(位置NO.2139)。

ということは、朝の運動も中高年なら特に気を付けた方が良いと思います。私も脳梗塞経験者ですから、朝運動は厳しいです。

 

背景ストーリーと実践方法は今後の課題か

朝の効果。これらの論証とデータは理解できました。

他方、可能ならばやはり、ストーリーが欲しいと感じました。

まあストーリーが無くてもおおよその話は推測ができます。おそらくヒトという種はいまだに電気もガスもない時代の「リズム」を刻んでおり、その原初の「リズム」に合わせた生き方のほうが、身体のコンディションは良くなる、ということなのでしょう。

また、こうしたストーリに対して、現代社会とそれに伴う生活は、「原初のリズム」や「朝型」からは大いに乖離しがちであると思います。その点で、朝型生活は効果があっても実践できなくては絵にかいた餅になるのでしょう。本書が理論的背景を説明する入門書だとすると、実践については今後の課題なのかなと感じました。

 

おわりに

ということで、時間栄養学入門でした。

個人的には、時間にこだわる前に、適量の食事や運動、そして睡眠、これらの実践が先かなあと感じました。

 

評価 ☆☆☆

2023/07/10

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