皆さんこんにちは。
年末の雰囲気になってきましたね。
海外に居て日本のテレビを見るというと、うちではTverを使用しております。リアルタイムではありませんが。で、Tverにも広告があるのですが、年末仕様のものが増えてきたという話。
さるビール会社の広告も「日本のみなさん、お疲れナマです」とか言ってまして、はっと気づきました。あれ、俺はその対象から外れている、と(日本人のみなさんではなく、日本の(日本にいる)みなさん、だよなあ)。勝手に深読みをしてちょっぴり悲しさを覚えました。
まあねえ、飲め飲め言われたってどうせ飲まないんですがね。イスラム教国で酒税は高いし、だいたい金欠だし、ましてや脳梗塞でいつぶっ倒れるか分からないのでアルコールもそう摂取できません。
さて、今回の本は高3の息子の自己分析のために買った本でありました。
息子はこれには一度も触れもせず、彼なりの方法で早々に進学先を決めてしまいました。ということで年末の余暇を利用してオヤジが処分を兼ねて読書しています。いやあ、なかなか良いのですよ、これが。
ひとこと
ベンチャー社長の前田氏による、メモを使ったアウトプットのススメ。
総論は賛成ですが、合う人合わない人いるかもなあ。
メモで自身を知る、そしてアイディアを繰り出す
本作はズバリ、一定のメモのフォーマットに従ってアウトプットしまくり、思考を深化させる、というものだと思います。
そのやり方は単純で、
1)ノートは見開きで使用。
2)左ページ上にテーマを記入。
3)左ページは「事実」とその詳述。
4)右ページの左半分は「抽象化」。左ページを抽象化「結局それって」
5)右ページ右半分は「転用」。右ページの右半分などを他の用途に使うアイディアを書く。
これをあらゆる命題について作成しまくるそうです。筆者ビジネスの場でも気になることがあるとこれをガンガンやるそうです。
また、就職活動の時は自己分析をするに際して1000問の問いを自ら立て、それに対して答え(「事実」)、抽象化、そして転用をメモ化し、面接対策としたとのこと。
問いの立て方次第ではありますが、これだけの量に対する想定問答を作れば確かに面接はかなりの率でパスできそうです。ましてや自信については半端なくつきそうです。
キモは「抽象化」と「転用」
さて、このメモテクニックですが、思考の深化を行うに当たっては「抽象化」と「転用」が面白いアイディアだと思いました。
「抽象化」はその名の通りですが、より高次のカテゴリで事実を捉えなおすことです。
例えば「あなたの好きな食べ物は」というテーマがあるとして、「事実」としてチョコレート、抹茶アイス、ティラミス、と書くとします。ではここで「抽象化」の欄に何か書くとすれば、例えば「甘党」、例えば「苦味のある甘味」とか、でしょうか。こうして抽象化することで自分(やテーマの)一般的特性を改めて理解することが可能になりそうです。
では「転用」はどうでしょう。
ここはよりビジネスセンスを磨く用途かもしれません。
上記の例を続けるとすれば「五味の組み合わせの提案」「苦味+甘味+もう一つの味?」等が考えるかもしれません。
これらはもう正解不正解なく、どんどん試してみることで発想の練習を行うということであろうかと思います。
より効果を増すには
さて、本メソッドですが、「振り返り」のプロセスを個人的には提案したいと思います。
筆者としては言わずもがな、必要に応じて振り返るための自分のアウトプット集でしょう。が、凡人としては「意識的に」振り返る方がよかろうと思います。例えばQごととか半年ごととか。
過去に自分がこう考えていたんだ、とか、類似のテーマに対して微妙に異なるアウトプットをしていることもあります。またそこに気持ちの変化や成長がみられることもありましょう。
言わばメモは、日記と同等の自身の記録であろうかと思います。振り返りにより、より深い自己認知が可能になろうかと思います。
そしてこの自己認知により、「今の自分はかつて目指した方向に位置しているか、正しいペースを刻めているか」を再確認することが可能となります。
おわりに
という事で前田氏のメモ術についての著作でした。
試しに現在、巻末付属の1000問について100問程度を目標に取り組んでいます。50手前のオッサンですが、今後どうしようかなぁと今更ながらの自己分析です。意外と楽しい。
効果の程はしれませんが、このような機会を得るに至り、非常に感謝しております。
自己啓発的には特段目新しくもなく、むしろオーソドックスなアプローチかと思います。ルールが細かくないですし、「自分がわからない」とか「将来なにがしたいが分からない」とかいう方は試してみても悪くないと思います。
評価 ☆☆☆☆
2023/12/22