海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

世のプレイングマネージャー諸君、君たちは聖人君主たりうるか |『部下が勝手に活躍する魔法の質問』伊藤治雄

50間際の窓際として、今まで一人でやっていた仕事に、部下を付けられました。

でも、何だかうまくいきません。

 

アニメの世界だと無骨な職人は一見ぶっきらぼうも、大抵は根が優しいもの(無骨で恥ずかしがり屋でね)。でも私はダメでした。大声こそ出さないまでもイライラしっぱなし。先週もこんな会話がありました。

 

弟子『Why are these figures not tally ?』 (なぜ数字が合わないんですか?)

私『Do you think why  ?』 (なぜ違うんだと思いますか?)

弟子『I don’t know….』(分かりません)

私『oh, you don’t know even though you made it  ?』 (え?君が作ったんだよね?で分からないんだ?)

弟子『Sorry, yes』(すみません、そうです)

 

ってこれ、わしがいじめとるみたいやないですか!!

もともと知人であった方の素直な性格を見込んで入社して頂いたものの、これではいかん・やり方を変えねばと思い、本書を購入した次第です。

 

はじめに

急に初めての部下をもって、何だかうまくいかなくて、助けが欲しくて購入。

この本の主張するところを大胆にまとめると、

『部下の性格や方向性を理解しよう』『会社や仕事の方向性と部下の志向(ベクトル)を近づける努力をしよう』

といったところだと思います。

 

部下の理解をしよう

いちいちごもっともだと思いました。

部下の性格をもっと理解する。大切ですよね。

ただ、状況にもよりますよね。うちの場合、部下の動き(仕事への理解)が中途半端で、かつ彼女以外に私しかいないのですから、彼女がミスをして、私がリカバリーというループを繰り返しています。個人的にはそんな性格理解とか言っている場合ではない(期限があるんです)、と言いたくなります。

でも言っていることには確かに納得はしますよ。

 

そうそう、一昨年前『PRINCIPLES』という本を読みましたが、やはり筆者の社長さんのいうことも、仕事と性格がマッチしていない場合はさらっと『向いてなんじゃね?さっさと辞めれば』っていうそうです(意訳)。

本書ではそこまでは言っていないものの、会社や仕事の方向性と、部下の志向のベクトルを近づける、努力をすべきとのことでした。はい、頑張ります。

いずれにせよ部下理解ですよね。

 

会社の方向性、理解していますか?

で上でも述べましたが、当然会社の方向性も理解していないとダメですよね。

私、これも嫌いなのですよ。会社のmission statementみたいなやつ。

だってね、これもう歯の浮くような白々しい文句じゃないですか。サラリーマンの集団だから仕方ないですが、社長とか頭取とかが『大事だ大事だ』って年頭ビデオとかでも喋るのですが、全く伝わらないのです。気持ちがこもってないんだもん。

 

コーポレートガバナンス的には、よく、Vision, mission, KPIなどと、徐々に理念が具体的にブレークダウンしていきますよね。(時間はないのでしょうが)上の方がこれを本気で嚙みこんでどういう会社にしたいかを言語化し、これをトップダウンで具体的におろしていかないと伝わらないなあと思います。

 

ただ、本書はそこまで言っているわけでもありません。P.66にはこうあります。

仕事の目的や目標を認識していれば、このように業務をプロセスに沿って分解できるので、具体的な行動につなげることが出来ます。

成果、業務、知識・技術、マインドの四つの項目が、相互に連携し成果を上げるためのプレセスになっていることが大切です

 

そう。つまり私は会社の方向性はザックリ理解するにとどめ、先ずは目先の業務の方向性と部下の志向を近づけるところから始めようと思います。

具体的には、成果の土台となる業務、知識・技術、マインド、これを図式化・言語化して、何が足りてないか、を話すところから始めましょうかね。

 

結論

まとめればこういうこと。

・人が育つには時間がかかる。

・人が育つ前に自分が育て。

・やられてイヤなことはやるな。

 

こんなところでしょうか。でも間違っていないと思います。少しずつ進めていきたいけど、その前に『心をしずめる本』とか『不動心』とか『アンガーマネジメント』云々も勉強した方が良い気がしてきました。

 

給料が上がればそりゃあやる気も出るんでしょうがね。給料の上り幅が大きくない場合、もう偉くならなくていいや、という人が出るのもわかる気がしました。

 

評価 ☆☆☆☆

2024/01/07

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