海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年はセカンドライフとキリスト教について考えたく!

旅行に行けない泣 ならば旅エッセイで我慢しよう! 『いつも旅のなか』著:角田光代

コロナ禍のなか、私が住む地域ではロックダウンが続いており、息苦しい日々から抜け出せずにいます。どうにも旅行に行きたい!とばかりに再読しました。

 


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角田氏、小説は読んだことないけど、旅エッセイは面白かったです。

普通の人は選ばないような場所(ネパール)とか一人で行っちゃうし、結構たくましいなあと思いました。一人でなくても友達とも行くし、恋人とも行くし、なんというか、旅マニアっぽくなくて、柔軟で、とても素直で好感が持てました。勿論もユーモアたっぷり。

 

取り上げられる国・地域は、モロッコ、ロシア、ギリシア、オーストラリア、スリランカ、ハワイ、バリ、ラオス、イタリア、マレーシア、ベトナム、モンゴル、ミャンマーベネチア、ネパール、プーケット、台湾、アイルランド、上海、韓国、スペイン、キューバ

 

どれも面白かったですが、一つだけマイベストを選ぶとすればどれだろう。ロシア国境でのおしっこ漏らしそう事件かな笑 シモでごめんなさい。

 

旅行とはハプニングがつきものですが、それもまた時が過ぎればいい思い出。トラブルの中にもローカルの人の優しさにほっとする瞬間もあります。そして自分と全くことなる文化や考え方に出会える楽しみ。いいなあ。でも筆者だともっと素敵にこんな風に表現するのです。

『旅は読書と同じくらい個人的なことで、同じ本を読んで感動する人もいればまったくなんにも感じない人がいるように、同じ場所を旅しても、印象は全体的に違う。ときとして見える光景すら違う。さらに読書よりももっと刹那的だ。去年旅した同じ場所を、今年になって訪ねてみても、見えるものも印象も出会う人も、確実に違ってしまう。旅は一回こっきりだ。終わってしまったら、その旅はもう過去になる。二度とそれを味わうことはできない。』(あとがきより)

 

ああ、旅行に出たい!国境が開いたら、どこに行こうかな?

 

評価 ☆☆☆☆

2021/07/11

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