一年の計は元旦にあり、と申します。私もこれまで、正月休みを利用して、今年はこれをやるぞ、あれをやりたいなどと散々決意を固めたりしてきました。
だけれども、残念ながら、そうした目標が大概うまくいかず、時に忘れ、時に三日坊主程度、良くて数カ月しか続かないことは皆さまも経験があるかと思います。
そうしたときに、社会人ならPDCAというフレームワークを思い浮かべると思います。
私も仕事でもプライベートでも、見様見真似でPDCAを回してきましたが、どうもC(Check)がうまくできません。
目標を設定して計画はするものの、計画倒れ、一部分を実行したっきり、予定はしたけど遅延に遅延が重なり結局やりたいこともやれず…こういうことはある意味「日常」であります。
ということで年始年末に新年の目標を考えつつ手に取ったのが本作であります。
私はPDCAのCのやり方をもっと学びたいと思ったのですが、初めの数章で私の思い込みは打ち砕かれました。
計画段階で目標と課題、その方法を徹底的に洗う
筆者曰く、殆どのPDCA不全症候群はPの不足であると述べます。
そこで、むむっとなります。いや俺、結構しっかり計画立てているんだけどなあ、と。でも読み進めるとよくわかります。
目標とそこに潜む課題をブレイクダウン
言うならば、本作はむしろロジカルシンキングの本、と換言することもできると思います。
一つの目標や課題に対して、なぜそれが問題なの?どうやれば解決できる?WhyやHowを繰り返し、目標・課題の要因の樹形図を作るというものです。
こうした樹形図ができれば、あとは個々のノードにぶら下がっているアイテムが、筆者が言うKPI・KGI・KDIなど、タスク管理の単位となります。
ここまで片付けば、あとは週次なり月次なりでアイテムに対する進捗が簡単に管理できる、ということになります。その振り返りでは何でうまくいかない、どのようにアプローチしたらうまくいく、ひょっとして本当は必要ないか、などと問うことも含まれます。
良く分からないサマリで申し訳ないのですが、詳細は是非本作をお読みください。
自分の中で再度咀嚼します
再びリキャップすると、本作の要旨は、PDCAのPの部分をロジカルシンキングでブレークダウンする、と。個人的な感覚ではこの段階で60%程度PDCAの出来不出来が決まる気がします。Dは文字通り。そしてCとAは再び自己省察が必要です。ただしPがある程度できていればCはそこまで重くない気もします。
再読は必須か
ただ当たり前ですが、本作はPDCAを回しつつ読む、PDCAがうまく回らないときに再度筆者の考えに立ち戻る、という使い方をしないと役には立たないと思います。また自分で手を動かして紙に書きだす、図式化を試みるなど、とにかく自分でやってみないと内容が理解できないと思います。
その点ではより壁に多くぶつかって苦労し考えてきた方こそ、再読回数が少なくて済むのではないでしょうか。私は・・・あと3、4回は再読が必要かも笑
おわりに
ということで、PDCAマニアによるPDCA本、でありました。
なかなか為になりました。私はこの本を読んでいる最中に本年の目標を立ててみました。この本に従い、目標を遂行してみようと思います。そして一年後、ひょっとしたら私はすごい人になっている?かもしれません。知らんけど笑
私のような人生の夕暮れのおっさんにも相当参考になりましたが、それ以外にも、決めた目標がうまく達成できない人、どうしてもやり遂げたいことがある方、自分のPDCAがなんかうまくいかない方、そうした方にはかなり参考になる本かと思います。
評価 ☆☆☆☆
2023/01/13