バンコクのジャムにスタックして家内の機嫌が悪くなるさかなのバス車中
皆さんこんにちは。
東南アジアではジャカルタの渋滞がやばい、という話を聞いたことがあります。同様にバンコクの渋滞も相当だ、という話も耳にしました。
私、無駄に旅情を感じたがるアホでありまして、海外旅行等、時間の余裕が許す限りバスを好んで乗るんです。で、今回のバンコク旅行で休日にバスに乗ったら、あらイヤだ。たったTHB8(約32円)でスイスイ進めるじゃないですか。車掌のおばちゃんとのやり取りも風情があり素敵。
ところがとある平日、午後7時過ぎに予定が終わり、バスに乗って宿まで向かったら、もう大変。BTSで30分で帰ってこれるところが60分かかり、奥様おかんむり。個人的には面白かったんですが・・・。
さて本日の本は娘が中三(14歳)の時に思う所があったのか夏休みにブックオフで購入したもの。結局読まずに日本に帰りましたが、私が代わりに読んだものです。いや、娘よ、読んだ方が良かったかもよ? なかなか響きました。
鬱屈の掬い取りが秀逸
自分の気持ちを表現するって、かなり難しいと思います。
自分でも自分が嫌なこと、親にも申し訳ないと思っていること。でもそんなことは恥ずかしくて喋れない。自分がどう思っていて、どうしたいのか。その悩んでいる気持ちが表現できない。自分ではそうと分からないけど、思春期であるときは余計に気持ちの振り子の振れ具合に自分自身翻弄されてしまう。
本作「14歳」は、中学生の不安定な感情とそこに隠れる素直な気持ちが上手に掬われて表現された佳作だと思います。
周囲の人がいるだけで救われること
自分で分かっている。今の自分がダメだってこと。でもそれを言われるのはムカつくし、切れた後には申し訳ないと思っている。実は本人だって、心の「成長痛」のようなものに悩んでいるのかもしれない。
そんなとき、本作では祖母であったり、兄であったり、主人公を「普通」「あたりまえ」に扱う隣人は、本人を大いに助けるのでしょう。
個人的に千原ジュニア氏について知っていることは多くはありません。
ただ、兄弟コンビであったり、兄よりテレビの露出度が高かったり、兄弟でいうと弟(本人)の方がセンスがあるとかないとか、そういうイメージがありました。
本作がどこまで作り物でどこまでが事実かは知りません。しかし、もし本作が概ね事実だとすれば、千原兄の(ある意味)尋常ならざる寛容さがあってこそ、今の千原ジュニアがあったのかもしれません。
普段単独出演で兄のおかしい点をいじり倒していたりしますが、本作を見ると実は兄への感謝にあふれている(た)のかもしれません。このあたりは読んでいただけると面白いかと思います。
おわりに
ということで千原ジュニア氏の作品でした。
何者になりたいのかわからない、だから何者にもなれない。でも自分は何のために生きている?みたいな鬱屈した青春時代を思い出しました。
全ての子がこんなにうまくいくとは限りませんが、親目線で読んでも意義深い作品かと思います。
評価 ☆☆☆☆
2023/12/11