海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年もセカンドライフ等について思索したく。

嫉妬なくして読めず。でも参考になる。 |『リーダーは自然体』増田弥生、金井壽宏

選書の理由

部下をつけてもらって二年超、彼女が思ったように育たず、関係はどんどん悪化。どうにかしたい・何とかすべしと手に取ったのが本書。ただし、思惑は大分外れたかなあと思います。

 

筆者は恵まれすぎ?

何だか嫉妬してしまって、本筋が頭に入って来ませんでした笑

何ていったってきらびやかなキャリア。20代でリコーからJVに出向でニューヨーク勤務。30代でリーバイス本社採用でサンフランシスコ勤務。後にシンガポール勤務。数年のキャリアブレイクを経てナイキ本社勤務。

そして本人は英語が特段上手いわけでも、がつがつとストイックに仕事をやるタイプでもない、と。

 

もう就職氷河期出身のひねくれた窓際おじさんからしたら、環境にも時代にも才能にも恵まれすぎていて、くっそぅー、って唸りながら読んでしまいました。

 

傾聴に値する金言たち

それでも、所々に心に響く文言があり、やはり成功者の意見には素直に耳を傾けなければと感じた次第です。

 

幾つか挙げておきますと、

・結局は「あなたはどうしたいのか」(P.12)。

・リーダーシップは地位にかかわらず発揮するもの(P.18)

・リーダー育成もリーダーの仕事(P.24)

・コミュニケーションは重要。「なんべんいったら分かるんじゃ」と上司から部下にいうとき、それは上司の敗北宣言で、「言う」と「伝える」の違いを理解していない(P.199)

・リーダーシップを身に着け成長してゆくためには「自己受容」と「自己理解」が欠かせない(P.220)

・360°フィードバックで自己理解を深める(P.227)

 

どうでしょうか。特に「言う」と「伝える」の違いの話は結構ぐっときました。身につまされます。

 

おわりに

ということで、リーダーシップの本でした。

何だかおとぎ話のようなサクセスストーリーでしたが、その実辛いこともあったとは思います。よりキャリアとか生き方のついての話もあるとかなり面白いかな、と思いました。

近頃、仕事と生活はやはり別ものというより徐々に近接しつつあるように感じますので。

 

なお本作は神戸大教授の金井氏がファシリテーティングをしつつ増田氏が語るといったような作りでありました。

 

リーダーシップについて考える人は是非。

 

評価 ☆☆☆

2025/12/19

海外オヤジの読書ノート - にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村