海外オヤジの読書ノート

中年おじさんによる半歩遅れた読書感想文です。今年もセカンドライフ等について思索したく。

2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

野球本として面白い。ビジネス系啓発書的にはすぐに応用は難しいか |『超二流』野村克也

皆さん、こんにちは。 突然ですが、スポーツの一流の人の話、面白いですよね。 自己鍛錬、他人との実力のギャップの埋め方、厳しい競争の中でどのように勝ち残るか、等々。 で、世の中のビジネスマンは、どうにかしてプロスポーツで頂点を極めた人の話を自己…

バラエティ豊かな長嶋作品短篇集 |『エロマンガ島の三人』長嶋有

皆さん、こんにちは。 突然ですが、息子が骨折しました。 なんでも学校のイベントで120kmを土日二日でぶっ通しで歩くというイベントがあり、ノリで参加したとのこと。で初日の土曜日にに足が痛み、痛み止めを飲みつつだましだまし日曜日に完歩。翌月曜日に筋…

網羅的であるとともに深みもある、一見軽そうで実は深い生産性向上の本 |『世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと』クリス・ベイリー、訳:服部京子

皆さん、こんにちは。 今後の人生デザインを検討しつつ、仕事の効率化・生産性向上も同時並行で目指しています。できれば私のクソくだらない仕事に割く時間を最小限にし、自分の時間を最大化するのが目的であります。 はてなには、この点だいぶお世話になっ…

手紙のやり取りから事実が明らかになる傑作中篇集 |『往復書簡』湊かなえ

概要 「徐々に分かる」構成、どれも不安定な読み心地が気持ちよい? おわりに 概要 湊かなえの『往復書簡』は、手紙のやり取りを通して過去の事件の真相が明らかになる短編集。「十年後の卒業文集」「二十年後の宿題」「十五年後の補習」の三編で構成され、…

仕事ばかりの生き方を見直すべきか |『50代からの人生戦略』佐藤優

皆さん、こんにちは。 引き続き、しつこく、今後の人生について諸先輩のご意見を伺うべく類書を渉猟しております。 人生の優先順位、仕事やキャリアのコントロール、お金との付き合い方、家族との接し方等々。未だ正解は見えません。ただ、いいなと思ったと…

でこぼこ幼馴染がお互いの苦境をウルトラCで乗り切る! |『キャプテンサンダーボルト』阿部和重、伊坂幸太郎

皆さんこんにちは。 先日、会社で研修に行かせてもらい、PowerBIとAIについて勉強して参りました。 AIのチカラをまざまざと見せつけられて、色々と考えてしまいました。 この世の作業という作業はあと5年もすればAIが肩代わりするのではないか、という程AIの…

翻訳の世界+大御所の翻訳の姿勢、を垣間見る |『翻訳夜話』村上春樹 柴田元幸

概要 憧れの世界は、やはり厳しい!? 翻訳の姿勢の違い、柴田氏の場の仕切り 2人の翻訳を味わう おわりに 概要 本作は、作家でありながら翻訳にも精力的に取り組む村上春樹氏と、東大で長年教鞭をとり現在は名誉教授教授の柴田元幸氏の対談集。一つは東大の…

アラフォー女性、突然大家業に転身! |『花桃実桃』中島京子

皆さん、こんにちは。 居所に戻ってきて、体調を崩しました。 こちらは通常、朝が25℃くらいで日中は33-34℃程度。ただし湿気は少なめ。だから日光に当たらなければまあしのげます。スコールも降るし。 ただ、最近は朝晩も余り下がらず、暑く感じます。これだ…

母語から一歩外に出ることで分かる、ことばの揺らぎと多様性を楽しむ |『エクソフォニー 母語の外へ出る旅』多和田葉子

はじめに 皆さん、こんにちは。 突然ですが、読書について。 私よりも速読・多読の方は数えきれないほどいらっしゃるのは分かります。それでも、この数年は、私の中では人生史上最も読書をしているという感覚があります。 それらの本は、当初は仕事で行き詰…

バビロン捕囚とエルサレムの破壊を嘆く | 旧約聖書 哀歌 『聖書 新共同訳』

皆さんこんにちは。 居所へ戻ってきて、三カ月ぶりに聖書読破計画を再開。 今回のものは実に短いものでしたが、まあ再スタートのウォームアップにはまあ良いでしょう。 何とか本年じゅうに旧約新約を終え、来年からはシェークスピアに取り組みたいというのが…

ノワールなバンドサスペンス。最後に大きく転回 |『ラットマン』道尾秀介

道尾氏について とにかく(個人的に)懐かしい設定 ノワールな書きぶりと、大どんでん返し おわりに 道尾氏について 道尾秀介さんの本は初めて読みました。 お名前は以前から存じ上げていましたが、どういうわけか手に取ることもなかった次第。 Wikipediaで…

本を読まない若い人向けの啓発書かな |『読書のチカラ』齋藤孝

皆さん、こんにちは。 とうとう居所に戻って着ました。 やっぱり南国ですねー。暑いです。でも、一定の暑さなので、日本の寒暖差のしんどさはないですね。ただただ、じんわりと暑い。 この環境、私と家内だけ。親の見守りも子どもの面倒も見ないでよい環境な…

閉じられた豪邸を訪れる「訪問者」に明らかになる事実 |『訪問者』恩田陸

皆さん、こんにちは。 うちは子どもが二人いるのですが、図らずも「帰国子女」という位置づけになりました。 上の子(在外6年)はどちらかというと「ちょっと海外に居たことあります」的な感じで、英語の発音もバリバリ日本人発音。対して下の子(在外8年)…

英国郷紳の雰囲気と、のどかな田園描写、そしてお屋敷はホラー状態 |『The Little Stranger』Sarah Waters

皆さん、こんにちは。 今年もあっという間に5か月目に突入。というかもうじき半分です。・・・時間が過ぎるのは早いですね。 で、今更じんわり思い出す自分のYear Resolution(一年の決意表明)。実は昨年末に結構沢山洋書を購入したこともあり、「よし今年…

海外、乳がん、家族、友人。病気を通して自分をみつめる | 『くもをさがす』西加奈子

皆さん、こんにちは。 いきなり申し訳ないですが、ちょっと死の話を。 人は皆死にます。 私たちは、頭ではわかっているものの、普段はこの事実を忘れたかのように生活していると思います。そして、人生における優先順位を取り違えたり、大切なものを無視して…

成功者に向けた人生ソフトランディング法 |『人生後半の戦略書』アーサー・C・ブルックス、訳:木村千里

皆さん、こんにちは。 しつこく申し上げますが、50歳にして、現在のキャリア含め、今後10-20年をどのようにデザインするかを考えています。 なお、私って、こんな感じの現状。 一見元気に見え、健康的な生活を送るも、これまでに大病が数回。 窓際だけど、自…

じんわり面白いエンタメ短篇 |『きみはポラリス』三浦しをん

はじめに 所収作品 恋愛、青春、驚き。現実離れしないエンタメ おわりに はじめに 三浦しをん氏は、2000年に『格闘する者に○』でデビュー。2006年に『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。 本作は2007年に出版された短編集になります。 所収作品 収録された…

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