こらえ性のない長男が唯一読書でとっかかりを見いだした東野圭吾先生。二年半ぶりに会う彼の本棚にたたずむ本作。「どうだった?」と聞くと「うーんいまいち、あんま覚えてない」とのこと。神通力もこれまでか、親として確認してみた次第です笑
裏表紙あらすじ
パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。仕事先のホテルの客室で、同僚牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた! 現場は完全な密室。警察は自殺だというが・・・。やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され、香子にまで見えざる魔の手が迫ってきた。誰が、なぜ、何のために!? ミステリー界の雄が放つ長編本格推理の傑作!
いつもいつも感じるのですが、東野氏の作品はコンパクトにまとまっておりエンターテイメント性が高いものだと思います。
本作はちょっとおバカ風なコンパニオン嬢が、玉の輿を目指しつつ、たまたま遭遇してしまった殺人事件に関与していく、という筋です。
面白さのポイントというと、やはりコンパニオンという一種得体のしれないキレイどころ?という職場環境があると思います。刑事ものでも医療ものでもそうですが、一般の会社勤めでは知りえない舞台というのが興味を引くポイントだったと思います。
もう一つのポイントはやはり恋愛話ではないかと思います笑 殺された絵里(主人公香子の同僚)が持っていた悲恋の結果はストーリー展開のなかで明らかにされますが、そうした伏線が本作のエンターテイメント性をより高くしていると感じました。
おわりに
ということで相変わらずの肩の凝らない東野作品でした。息子は本作をいまいちと言いましたが、私はこれは面白いと思いました。
半日かからず読める作品ですので、ちょっと時間が空いてしまったとき、出張前後で仕事が片付いて手持ち無沙汰な時など、リラックスしたいときは最適な作品だと思いました。私もちょっとした試験の勉強をしていましたが、本作を読んでリラックスできました。
評価 ☆☆☆
2022/08/24