皆さん、こんにちは。
50代になり、寝つきが悪くなることが増えました。
とりわけ夕方にうたた寝などするとてきめんで、その晩は眠れないことが多い。あとはちょっと日常と違うことが有ると、ペースが崩れるのかその晩は眠れないこともあります。
実は、さる大晦日・正月と、家内の友人夫婦が当地に遊びに来て、私達夫婦が当地をアテンドしていました。
うちの奥さんより4つ上の友人とその一回り(12歳)年上の旦那さん。で、旦那さんも69歳。50歳のわたしなぞ小僧ですよね。
因みにその夫婦は中国人で家内の日本留学仲間だったものです。69歳の旦那さんとは18年ぶりくらいにあいました。
2人とも時に日本語でしゃべってくれますが、久し振りに巻き舌たっぷりの中国語シャワーを浴び、気も使い、ちょっと疲れました。
で、疲れたけれど何でだか眠れない(普段のルーティーンから外れた!)。で仕方なく本でも読むかと手に取ったのが本作です。
スタインベック
ジョン・スタインベック(1902–1968)は、20世紀アメリカ文学を代表する作家で、労働者や農民の苦境を描いた作品で知られる。代表作『ハツカネズミと人間』(1937)、『怒りの葡萄』(1939)、『エデンの東』(1952)は社会的不平等や人間の原罪をテーマにし、特に『怒りの葡萄』はピューリッツァー賞を受賞した。1962年にはノーベル文学賞を受賞し、鋭い社会観察と人間への深い共感を結びつけた作風で「アメリカ文学の巨人」と称された。
概要(裏表紙から)
一軒の小さな家と農場を持ち、土地のくれるいちばんいいものを食い、ウサギを飼って静かに暮らす――からだも知恵も対照的なジョージとレニーという二人の渡り労働者の楽園への夢。カリフォルニアの農場を転々とする男たちの友情、たくましい生命力、そして過酷な現実に裏切られて起こる悲劇を、温かいヒューマニズムの眼差しで描く。戯曲の形式を小説に取り入れたスタインベックの出世作。
選書の理由
外国文学作品は実は余り読んでおりませんでした。
一つは本作のようにペラペラの割に高いなあという気がして。もう一つは文学全般が、大抵訳を読んでいてつまらないと若い時分に思ったこともあったので。
いまとなれば、(純)文学はエンタメじゃあないし当たり前な話。当時は読書量が足りず、ホーソーン(緋文字)とS・キングを比較して、文学作品は翻訳も古くつまらない、と実に短絡的な判断を下しておりました。知らないって本当に怖い。
ただ、最近おじさん化が進み、名作を読んだと「言いたい」欲(「読みたい」欲ではなく)が湧いてきております。
そして、ピュリッツァー賞・ノーベル受賞作家ということもあり、また幾つかのブログでも取り上げられていたことも要因となり、今回手に取ることになりました。
古きアメリカの闇か
端的に言えば、意外に面白かった。
洋の東西に関わらず、風景描写は時として読者には単調で、本作にも壮大な自然が描かれている部分が冒頭部にありましたが、私にはイメージが湧かずやや意欲を減退させました。
ただ、知恵遅れも力持ちのレニーと、非力ながら口が達者なジョージの、このでこぼこコンビが最終的に悲劇的な終焉を迎える一連の帰結は、近代米国の貧しい農場労働者の有様をビビッドに描いており、興味深く読めました。
人種差別、使用者と雇用者の抑圧的関係、障がい者の扱いの難しさなど、色々な問題を見ることができました。
また労働者のヘッド格のスリムは実質的にはオーナの息子よりも立ち位置が上で、スリムの一言が現場を左右することなど、現代社会でもあり得るシーンだなあ等と感じながら読みました。
おわりに
ということで初スタインベックでした。
本も薄いし、原書でも読んでみたいなあと思いました。まあ原書が安かったらですが。壮大な自然を経験したことが有る方にはより共感して読んでもらえるかもしれませんね。
評価 ☆☆☆
2026/01/03

