2021-01-01から1年間の記事一覧
とある図書館で処分品として一冊30円程で売っていて購入しました。村上氏は科学史、科学哲学とか、そういう分野を研究されている方で東大とかICUで教えていらっしゃった方。科学論をテーマに現代文の問題で取り上げられることも多いですね。 読みましたがこ…
マネーロンダリング(以下、マネロン)というとちょっとおどろどろしい雰囲気があります。暴力団やテロ組織の資金洗浄とか、新聞やニュースでもよく目にする言葉です。 金融機関で働いている人でも、自信をもって説明できる人は結構まれだと思います。きっと…
かつて五千円札の肖像となっていたことで有名な新渡戸稲造。そしてこの『武士道』も国際的に有名な作品ですね。少なくとも名前は結構聞きますよね。 明治維新期の日本人論 in English こちら、一言で言えば、日本人論です。もっと詳細に言えば、日本人の道徳…
正直言うと、ビジネス書が苦手です。「最高の」とか「ハーバード流」とか、そういう形容詞がついている、まず避けます。私の第一の反応は「うさんくさい」です。 とはいえ、最近、マインドフルネスとかレジリエンスとかよく聞きます。私はヨガが好きなのです…
面白かった。 この作品を良さを言い表すのにふさわしい言葉が見当たらず、3ウエイバックなどという仕様もない書き方をして申し訳ない。要は、切り口によって意味合いが異なる、多元的な読み方ができる本と言いたかったものです。 そもそもは息子の高校受験…
非常にショッキングな本だと思います。 戦争のおそろしさ・生々しさは言うに及ばす、硬直的・融通無碍で変われない帝国陸軍の構造的な欠陥にショックをうけました。 自分の祖父達が、こんなに下らない組織のためにシベリアや中国に連れていかれたのかと思う…
以前スリランカに旅行に行ったとき、あー、アーユルヴェーダやってみたいなぁと思いました。自然というかナチュラルな雰囲気、ヒンドゥとかの宗教・神話・文化的な香りも嫌いでないし、と。ただその時は子どもも小さく放っておくこともできず、アーユルヴェ…
本棚整理を兼ねて、以前に買った本を再読。 なぜとっておいたのか覚えていませんでしたが、再読してやはり光るところがある(上からでごめんなさい)なあと感じました。 本書ではバブル崩壊後から21世紀初頭までの10年強の銀行・金融周りを概観しての筆者の…
パリで、自分らしい生き方をする。素敵です。 アジアの辺境で細々と暮らしている私ですが、アラフィフになってもまだヨーロッパ暮らしの夢を捨てきれずに、たまにLinked-inで仕事を探したりしてしまいます笑(完全時間の無駄)。 本作は花の都パリを舞台にし…
世界史で、アメリカのイギリスからの独立に際して米国民を一丸とするきっかけとなったと紹介されており、買ってみました。ちなみにたったの58ページ!! ですが、メチャクチャ難かったです!! 世界史の授業では、当時英国と対峙する米国にあって独立派・王…
本友達が紙袋にどさっと本をいれて貸してくれました。その中の一冊です。どんな意図でかしてくださったのかは不明ですが・・・笑 私、趣味と実益を兼ねて、5年程前から英語スピーチクラブみたいなところでスピーチをしております。故に、おおむね話の構成や…
陰謀論チックですが、本当にアメリカって怖い国だと思います。 別にアメリカ人一人ひとりが怖いというわけではありません。寧ろ知人にはいい人が多いし、ダイナミックで素敵な国だと思います。しかし、国家として国益を優先するとき(国家として当然のことな…
これまで体形維持には大いに悩んできました。 30代の頃は自称ふとマッチョ・はたから見れば中年デブというナリで、とにかく運動をすること以外は自分をコントロールをすることはできませんでした。40歳頃から食事量を減らすことで7-8kg程度のダイエットに成…
昭和の時代に、『まんが日本昔ばなし』という番組がかつてありました。アニメで日本の昔話を描く、素敵な作品でした。 本作『アイヌと神々の物語 炉端で聞いたウウェペケレ』を読んで、そんな30年も40年も昔のアニメ番組を思い出しました。 子ども向けテレビ…
その本が原著であれ、日本語であれ、読者として本に求めるものは「面白さ」だと思います。 もちろん、その面白さにはスリリングさであったり、知的好奇心を促すものであったり、あるいは文章の美しさであったり、その切り口や感じ方、求めるものは人それぞれ…
早く書けばいいのにダラダラしていて感想を書くのが延び延びになり、内容を忘れかけています笑。 内容ですが、東大教授による日本論です。過去500年の間に見られた政体をそれぞれ、「大日本」(豊臣型)、「小日本」(徳川型)、「国際日本」(織田型)、と…
かつて子供の高校受験用の国語の問題文で一部が掲載されており、それをきっかけに購入したものです。 端的な読後の感想は、男性目線の青春小説だなーということ。 舞台は東京の中心街、青山・麻布・六本木の才知に囲まれた谷間の霞町。そこは昔からの旧家や…
イクメンという言葉が大分一般的になった今日この頃ですが、世の男性諸氏、もっと子供にかかわりましょう! 本書を読んでそう思いました。 副題に「お母さんのための」と銘打ってあるのはわかります。それでもなお、筆者がこうした限定的なタイトルをつけた…
皆さん都市伝説ってどう思います? 私なんかは、下らないとか言いつつ、ついつい引き込まれてしまいます。 さて、実は私は陰謀論とか結構好きです。なんか都市伝説と似ていませんか。今のご時世ならば(不謹慎ながら)コロナはどこぞの国が作った人工ウイル…
この読後の気持ち良くない感触をどう形容すればいいのかはよくわからない。 でもこれは凄い作品だと思った。いわゆるエンタメが好きな方には淡々としたストーリーの展開が詰まらなく感じるかもしれない。しかし、その底に横たわる不気味さや奇怪さは私のよう…
世界史を学んだ方なら、ノルマンコンクエストの1066年が英国建国年号となっていることを授業で教わったかもしれません。覚えていますか。 その時、一部の方は疑問を持たれませんでしたか? え、だってフランスのノルマンディ公が英国をとったのならある意味…
コロナ禍の中、海外旅行はもとより、国内旅行でさえおぼつかない昨今、本書を読んで勝手に脳内旅行をしていました。ああ、旅行っていいですねえ笑 実は私は氏の作品は初めてですが、ノンフィクション作家として有名で、また深夜特急という旅行ルポは良く耳に…
自分の言いたいことをきちんと伝えるにはどうすればよいのか? ブログ等のSNSで物事を伝える、海外で日本語以外の言語を使う、あるいは物分かりの良くない上司や社内関係者を説得したい等々、思いを理解してもらえないフラストレーションは、日本語でも外国…
同調圧力の強い社会、本音が言いづらい組織。 集団にいても疎外感を感じたり、本音でめいいっぱい喋れたらどんなに清々しいかと、時に良く夢想したものです。 しかし本書を読んだ後、ちょっと考えを改めました。 出来るだけ本音を喋るという倫理戦略は意外に…
あらすじ 東京大学を出て一流銀行に勤めるも、出世とは無縁。うだつの上がらぬ宮仕えを34年、悪妻に虐げられた結婚生活を26年続けてきた岩沢千秋、56歳。定年退職を迎える日、彼は人生最大の賭けに打て出るが、思わぬトラブルに見舞われ、人生最悪のピンチに…
塩野氏の作品と言えば、古代ローマやルネサンス期の歴史小説。 歴史好きとしてはいつか挑戦してみたい大作だとかねてより思っていました。ただそのボリュームにひよった結果、手にしたのが本作。 そして思ったことと言えば・・・。 やっぱり塩野氏とくれば歴…
自分の会社がどうすればよくなるのか。 考え方が古かったり、前例主義だったり、社員の事を考えない上司が多かったり・・・。おそよ社会人として不承不承でも組織で働いている身であるならば、組織のよろしくない面を目の当たりにし、一度ならずもこうした疑…
先日読んだ、娘のお下がりの”Wonder”は非常に面白かった。感動しました。涙目になりました笑 lifewithbooks.hateblo.jp 本編はその続編。前作が良かったということで、娘にせがまれて購入したものです。こちらをまたぞろ娘の本棚から失敬して読んだ次第です…
代書屋という職をご存じでしょうか。なんでも人の代わりに手紙を書くのが仕事だという。 本のカバーにあるあらすじを見ながらも、けったいな職業があったものだと斜に構えつつも手に取ったのは、七割くらいは東野圭吾の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』と取り違えてい…
先日ギリシア神話の本を読みました。 大興奮というわけでもありませんが、相応の感心をしつつ気のないへぇーなどという相槌を一人うちつつ読了し、一夜漬けの知識をあたかも随分前から知っていたかのように家族に開陳し、まあまあ嫌な顔をされたりしました…